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東京都立小石川中等教育学校の2020年度国語入試|本の紹介

東京都立小石川中等教育学校の2020年度国語入試で使用された本と
著者、他の作品を紹介します!


三浦しをん「愛なき世界」

中央公論新社 (2018/9/7)

内容紹介

恋のライバルが人間だとは限らない!

洋食屋の青年・藤丸が慕うのは〝植物〟の研究に一途な大学院生・本村さん。殺し屋のごとき風貌の教授やイモを愛する老教授、サボテンを栽培しまくる「緑の手」をもつ同級生など、個性の強い大学の仲間たちがひしめき合い、植物と人間たちが豊かに交差する――

本村さんに恋をして、どんどん植物の世界に分け入る藤丸青年。小さな生きものたちの姿に、人間の心の不思議もあふれ出し……風変りな理系の人々とお料理男子が紡ぐ、美味しくて温かな青春小説。

著者紹介

三浦しをん
1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』でデビュー。06年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞を、12年『舟を編む』で本屋大賞を受賞。その他の著書に『秘密の花園』『風が強く吹いている』『仏果を得ず』『光』『神去なあなあ日常』『天国旅行』『木暮荘物語』『政と源』など。『悶絶スパイラル』『お友だちからお願いします』『本屋さんで待ちあわせ』などエッセイ集も多数。

著者の他の本

「格闘する者に○」
新潮社 (2005/3/2)

これからどうやって生きていこう? マイペースに過ごす女子大生可南子にしのびよる苛酷な就職戦線。漫画大好き→漫画雑誌の編集者になれたら……。いざ、活動を始めてみると思いもよらぬ世間の荒波が次々と襲いかかってくる。連戦連敗、いまだ内定ゼロ。呑気な友人たち、ワケありの家族、年の離れた書道家との恋。格闘する青春の日々を妄想力全開で描く、才気あふれる小説デビュー作。

「ビロウな話で恐縮です日記」
新潮社 (2018/5/29)

日記。それは自意識との戦いであり、記録に対する人間の執念であり、己の欲望の表明である──。弟に罵られ、母とケンカ、父の独り言を聞き流し、祖母とテレビ談議に花を咲かす。オタク仲間と萌え果たし、海賊になった夢を見る。山積みの仕事は捗らずとも、山盛りの趣味は無限に順調だ。妄想力の申し子にかかれば日常が一大スペクタクルへ! 豪華脚注と最新日記も収録した爆笑エッセイ誕生。

「人生激場」
新潮社 (2006/7/28)

らぬ面白さ! プレーンな日常を「非日常」に変えてしまう冴えた嗅覚。世間お騒がせの事件もサッカー選手の容貌も、なぜかシュールに読み取ってしまう、しをん的視線。「幸せになりたいとも、幸せだとも思わないまま、しかし幸せとはなんだろうと考えることだけはやめられない」。美しい男を論じ、日本の未来を憂えて乙女心の複雑さ全開のエッセイ。


日高敏隆「世界を、こんなふうに見てごらん」

集英社 (2013/1/18)


内容紹介

子供の頃、芋虫と話がしたかった著者。おまえどこにいくの、と話しかけた。芋虫は答えず、葉っぱを食べはじめる。言葉の代わりに見ていて気がつくことで、気持ちがわかると思った。昆虫、猫や犬など動物とおしゃべりするには、観察が一番だとわかった。これが、いきものを見つめる原点。不思議と驚きにみちた世界を「なぜ?」と問い続けた動物行動学者がやさしい言葉で綴る自然の魅力発見エッセイ。

https://booklog.jp/item/1/4087450279

著者紹介

(1930-2009)東京生れ。東京大学理学部動物学科卒業。東京農工大学教授、京都大学教授、滋賀県立大学学長、総合地球環境学研究所所長などを歴任。京都大学名誉教授。動物行動学をいち早く日本に紹介し、日本動物行動学会を設立、初代会長。主な著書に『チョウはなぜ飛ぶか』『人間は遺伝か環境か?』『ネコはどうしてわがままか』『動物と人間の世界認識』『生きものの流儀』など。訳書に『利己的な遺伝子』『ソロモンの指環』『ファーブル植物記』などがある。2001(平成13)年『春の数えかた』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。

https://www.shinchosha.co.jp/writer/2605/


著者の他の本

「ネコはどうしてわがままか」
新潮社 (2008/5/28)

ネコにはネコの事情がある!
動物行動学の第一人者が、ユーモアたっぷりに解き明かす自然の知恵のいろいろ。

飼ってもフンが見つからないドジョウのえさは?
オタマジャクシを脅かすと皆一斉に逃げるのはなぜ?
雌雄同体のカタツムリはなぜ交尾する?
アブラムシ、ボウフラ、ムカデ……みんなみんな生き物たちの動きは不思議に満ちてます。
さて、イヌは飼い主に忠実なのにネコがわがままなのは、一体なぜでしょう?動物行動学の第一人者が、ユーモアたっぷりに解き明かす自然の知恵のいろいろ。

目次
第一部 四季の『いきもの博物誌』
第一章 春の『いきもの博物誌』
蜂とゼンマイの春
春を告げるウグイス
春の女神ギフチョウ
ドジョウは何を食べている?
イモリの警告色
オタマジャクシの恐怖物質
ミズスマシの水面生活
水面を走るアメンボ忍者
金網製パイプのモグラのトンネル
カラスに大目玉
琵琶湖特産魚イサザの話
クジャクの男選び


第二章 夏の『いきもの博物誌』
カエルの合唱はのどかなものか?
ヘビは自然の偉大なる発明
カタツムリの奇妙な生活
アブラムシの甘露と蜂蜜
トンボとヤゴの驚くべき仕組み
セミはなぜ鳴くか?
ボウフラのおかしな習性
松枯れと松食い虫
タガメの空中産卵
ムカデとヤスデ
ヤモリの愛嬌

第三章 秋の『いきもの博物誌』
意外に獰猛なテントウムシ
毎晩、冬眠するコウモリたち
スズメのお宿の謎
滑空するムササビ
イヌは散歩が生きがい
秋空に飛ぶミノウスバ


第四章 冬の『いきもの博物誌』
タヌキの交通事故
イタチも謎の多い動物
カマキリの予知能力
飛び出た冬の蛾
オオカミへの恐れと尊敬
ヒマラヤを越えるツル
ネコはどうしてわがままか

第二部 「いきもの」もしょせんは人間じゃないの!?
「すねる」
「きどる」
「確かめる」
「目覚める」
「落ちこむ」
「選ぶ」
「誇る」
「受ける」
「迷う」
「耐える」
「待つ」
おわりに
文庫版あとがき
解説 山下洋輔

「動物の言い分 人間の言い分」
KADOKAWA (2015/3/10)

人間と同じように動物たちにも理由がある。ヘビの長いからだ、ハリネズミの固いトゲ……。人間から見ると妙だが、動物の視点から考えてみると、理にかなった理由がある。さあ、動物たちの生き方を覗いてみよう。

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