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東京都立小石川中等教育学校の2022年度国語入試|本の紹介

東京都立小石川中等教育学校の2022年度国語入試で使用された本と
著者、他の作品を紹介します!



盛口満「自然を楽しむ: 見る・描く・伝える」

東京大学出版会 (2016/3/15)


内容紹介

貝殻、骨、ゴキブリ、ドングリ、そして冬虫夏草……
「身近な自然」を追い続けながら、その先にある「遠い自然」を探しにいく
ゲッチョ先生と生徒たちの物語。
あなたも、思わぬところに潜んでいる「異世界への扉」を開けてみませんか?


【内容紹介】
自然はこんなにおもしろい! 自然を「見る」視点を探し出し、そこで見つけた生物のすがたをスケッチに「描く」。そして、だれかに「伝える」。「身近な自然」と「遠い自然」を探して30年にわたり教員生活を続けてきた著者が、「学校」というフィールドで生徒たちとつむぎだす物語。



【本書「はじめに」より】
……こんな僕であるから、自分の軌跡を振り返っても、理路整然などしていない。思いつきから始めて、尻切れトンボで終わっていることも少なくない。が、少なくとも、つぎの三つは、僕がやってきたことの要点といえる。
「見る」……僕の基本は、生き物を、見るということにある。
「描く」……小さなころから絵を描くのが好きだった僕は、生き物の絵を描いているときこそ、一番、充実している。
「伝える」……僕の仕事は生き物のことをだれかに伝えること。本を書くことも同じことだ。
僕には「世界を見たい・記述したい」という思いが、いまだある。この本では、自分がこれまでやってきたことを振り返り、整理してみたいと思っている。



【主要目次】
第1章 海のフィールドワーク
第2章 学校というフィールド
第3章 キラワレモノへの焦点
第4章 身近な自然をさぐる
第5章 遠い自然を探して
第6章 遠い自然と身近な自然
第7章 異世界への扉
第8章 モザイクとしてある自然
第9章 ジュゴンの授業

著者紹介

盛口満(もりぐち・みつる)
1962年、千葉県に生まれる。1985年、千葉大学理学部生物学科卒業。自由の森学園中・高等学校の理科教員を経て、現在、沖縄大学人文学部こども文化学科教授。専門は植物生態学。主要著書に、『僕らが死体を拾うわけ』(1994年、どうぶつ社)、『ゲッチョ先生の卵探検記』(2007年、山と渓谷社)、『ゲッチョ先生の野菜探検記』(2009年、木魂社)、『おしゃべりな貝』(2011年、八坂書房)、『生き物の描き方』(2012年、東京大学出版会)、『昆虫の描き方』(2014年、東京大学出版会、2014年)、『植物の描き方』(2015年、東京大学出版会)がある。

著者の他の本

「ヤマケイ文庫 教えてゲッチョ先生!昆虫のハテナ」
山と溪谷社 (2016/1/22)

昆虫のオモシロイ秘密がいっぱい!
人気のゲッチョ先生が明解に説く昆虫の謎。子供も大人も楽しめる充実の一冊!


里山にある自由な校風の中高一貫校で教える理科教員のゲッチョ先生。
理科準備室には次々と生徒たちが訪れ「これナニ?」「こんなの拾った!」
とさまざまな生き物を持ち込みます。

そして、いざ解説しようとすると、「わかったつもり」になっていたことに気づく。

実は身近に見られる昆虫たちだって、よく考えると知らないことや面白い秘密がいっぱい。

そんな教員と生徒たちとの楽しいやりとりを交えつつ、ゲッチョ先生が昆虫の世界を解説します。

著者本人によるイラストも秀逸です。


「身近な自然の観察図鑑」
筑摩書房 (2017/4/10)

道ばたのタンポポ、公園のテントウムシやセミ、雑木林のドングリ、庭や家の中に出没する虫たちや、スーパーの野菜。自然は遠くまで行かずとも、すぐそばにある。そして、そんな近所の自然を少しでも観察してみれば、すぐに世界は発見に満ちたものに変わってしまう! 長年自然の中を歩き、観察を楽しみ、教えてきた著者が、自然観察に必要な視点や魅力を丁寧に解説。精細なスケッチも満載です。さあ、この一冊を持って、街へ、林へ、飛び出そう。

「生き物の描き方 自然観察の技法」
東京大学出版会 (2012/12/12)

デジカメの時代にわざわざ生き物のスケッチ?
いえいえ、じつはそれが大切なのです。
自然観察の達人「ゲッチョ先生」が生き物の見方、描き方を伝授します。
さぁ、フィールドノートとペンを持って、生き物たちの観察に出かけよう。


【内容紹介】
生き物をスケッチしよう――自然観察の第一歩はフィールドへ出て絵を描くことから始まる。デジカメ全盛の時代にあえてスケッチすることの大切さを熱く語る。絵を描くのが得意な人にも苦手な人にも、生き物スケッチのコツをていねいに伝授。


【本書「はじめに」より】
「これから本書で紹介するのは、僕がどのように生き物のスケッチを身につけたかという、いわば手探りの結果である。(中略)僕のような不器用な人間でも、スケッチと呼べるようなしろものが生み出せるようになったということは、かえって絵心にあまり自信がない人にも、伝えられる部分があるのかもしれないと思っている。」


松原 始「科学者の目、科学の芽」

岩波書店 (2016/4/23)


内容紹介

えっ、これどうなっているの? 科学者は日々の生活の中で見つけた小さな不思議もとことん追究する。子どもとの会話から、一枚の紙から、旅先で出会った光景から、科学的な見方や考え方で、新鮮な驚きの世界を見つけだす。楽しい発見を綴った36篇のエッセイから、科学者たちの愛すべき生態や真摯な姿が垣間見える。

著者紹介

松原 始
動物行動学者。東京大学総合研究博物館特任准教授。1969年奈良県生まれ。京都大学理学部卒業、同大学院理学研究科博士課程修了。京都大学理学博士。専門は動物行動学。研究テーマはカラスの行動と進化。『カラスの教科書』(講談社文庫)をはじめ著書も多く、近著に『旅するカラス屋』(角川春樹事務所)、『眠れなくなるほど面白い 図解 カラスの話』(日本文芸社)、『カラスはずる賢い、ハトは頭が悪い、サメは狂暴、イルカは温厚って本当か?』(山と渓谷社)などがある。

著者の他の本

「カラスは飼えるか」
新潮社; 文庫版 (2023/3/29)

「カラスはペットにできないの?」
「カラスの肉って美味しいの?」

身近だけど謎だらけの野鳥を「カラス博士」が熱く語る!

カラスはペットにできないの? カラスの肉ってどんな味がするの? 頭の良さで知られながら嫌われもする身近な野鳥。彼らを愛してやまない研究者がその生態と魅力を熱く語る。フクロウや渡り鳥の秘密。伝説となったドードー。カラスじゃない鳥類についても考察しつつ、気が付けばまたアイツの話に──。カラス博士による愉快でためになるエッセイ集。カラスはかわいい。そして、面白い。あなたのカラスの見方がきっと変わる!


「眠れなくなるほど面白い 図解 カラスの話: 明日からカラスが怖くなくなる!?身近な鳥の不思議と魅力を大解説」
日本文芸社 (2020/12/12)

「カラスはなぜ怖いのか?」がわかる本!
黒い羽を虹色に輝かせ、時に人を威嚇し、悠然と街を歩く。
不吉なシンボルとされる一方、賢さで知られる彼らの生態や魅力を面白く伝える1冊です。
「カラスはほんとは怖くない!? 」「 読めばよむほど、好きになる!?」



ーーはじめにより抜粋ーーーーー

カラスは否応なしに、あなたの隣にいる野鳥、隣人です。

はるか昔からカラスは人間の近くにいて、伝承の中でも神であったり、イタズラものだったりしました。

好き嫌いはあっても当然でしょうが、カラスのことを知っていると、

少なくとも、「わけがわからなくて怖い」という印象は薄れるはずです。

落ち着いて見てみると、カラスって面白いこといろいろしますよ?

世界でハシブトガラスがこれほど間近に見られるのは日本くらいですから、見ないのはもったいないのです。

では、カラスの世界をご紹介しましょう。

「ヤマケイ文庫 カラスはずる賢い、ハトは頭が悪い、サメは狂暴、イルカは温厚って本当か?」
山と渓谷社 (2022/11/17)

各メディア絶賛!
動物行動学者が綴る爆笑科学エッセイ。
わたしたちは動物のことをぜんぜん知らない。
本書は、動物行動学の入門書として楽しく、新鮮なびっくりもいっぱいだ。
宮部みゆき氏(読売新聞2020年10月18日)


かわいい、怖い、賢い、頭が悪い、汚い、ずるい――人間が動物たちに抱いているイメージは果たして本当か?

「ずる賢い」動物の代表・カラスの研究者である著者が、動物行動学の視点から、さまざまな動物たちにつきまとう「誤解」をときあかしていく。

カモメはカラスと同じ、ゴミ漁りの常習犯。
チョウは花だけじゃなく、糞にもとまる。
一匹狼は、孤独を好んでいるわけじゃない。カッコウの托卵は、信じられないほどリスキー。
ハゲタカは、ハゲだから清潔に生きられるのだ!

無意識の偏見が取り払われると真剣で切実で、ちょっと適当だったりもする彼らの真の生きざまが見えてくる。

文庫化にあたり書き下ろしの原稿とイラストを収録。


■内容

PART1 見た目の誤解 
1.「かわいい」と「怖い」カモメはカラスと同じ、ゴミ漁りの常習犯
2.「美しい」と「醜い」ハゲタカはハゲだから清潔に生きられるのだ
3.「きれい」と「汚い」チヨウは花だけじゃなく糞にもとまる

PART2 性格の誤解 
4.「賢い」と「頭が悪い」胸像認知できるハトとできないカラス、賢いのはどっち?
5.「やさしい」と「ずるい」カッコウの托卵は信じられないほどリスキー
6.「怠けもの」と「働きもの」ナマケモノは背中でせっせとコケを育てている
7.「強い」と「弱い」コウモリの飛行能力は戦闘機並みに高い

PART3 生き方の誤解 
8.「群れる」と「孤独」一匹狼は孤独を好んでいるわけじゃない
9.「亭主関白」と「恐妻家」ライオンのオスはトロフィー・ハズバンド
10.「子煩悩」と「放任主義」カラスの夫婦だって子育てに苦労する

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