ダブルス戦術① 相手のストロークの返球コースを見抜け

ダブルスの試合において、戦術をしっかりと覚えると試合での体力の消耗を減らしたり、精神面が安定したり、そしてポイントの取得率が高くなったりなど、全てにおいてプラスの状態になる事間違いなしです。この記事では、TYテニスアカデミーのレッスンを受けて下さっている皆様だけの特別な教科書をお届けしたいと思います。是非しっかりと読んで頂き、今後のテニスライフに活かして頂ければと思います。

さて、第1回目は雁行陣の時に相手が打ってくるストロークの返球コースを知る為のコンテンツとします。自分自身が打つストロークのショットの深さやスピード、そして回転によって、返球コースは予測出来るのです。
返球コースを理解していると、ポジションの取り方やポーチのタイミングなどが大きく変化します。相手が打つ前に移動出来るからです。相手よりも先の世界へ進めるようにしていきましょう。

フォアサイドの雁行陣

第1回目はフォアサイドの雁行陣のストロークの返球コースを知る事が大切です。フォアサイドの雁行陣の陣形はこのような形です。赤色の選手は自分自身で、黄色の選手は相手としておきましょう。

フォアサイドの雁行陣

低く深いショットを打った時の相手の返球コース ワイドバージョン

自分(赤色)が相手(黄色)に対して低く深いショットを打ったとしましょう。下記の図のような状態です。

低く深いショットを打った時

このような状況の時に相手(黄色)の返球コースはどのような返球コースになるのかを予測しましょう。まずは相手(黄色)のフォアハンド側にボールが入った時です。言い方としてはワイドの深いところにボールが入った場合としておきましょう。

ワイドの深い所に入ったショットに対しての相手の返球コース

上記の図を見て下さい。黄色の矢印の方向に自分(赤色)が打ち、赤色の丸印にボールが落下しました。その場合、相手(黄色)の返球コースは赤色の矢印の範囲になります。良いショットが入るとボールにスピードと重さが加わります。相手はボールの威力におされて、打つタイミングが遅れてしまい、振り遅れる事が多いです。しっかりとボールのタイミングを捉えたとしてもクロスの方向にボールを引っ張るには腕力が必要です。以上の事を踏まえて、センターからストレート方向と考えれるでしょう。

今日は補足ですが、この場合の自分(赤色)側の前衛はストレートケアに行くべきです。別のコンテンツの時に詳しく説明はさせて頂きますが、ストレートは前衛しか止める事が出来ません。ストレートケアをする事は絶対です。

低く深いショットを打った時の相手の返球コース センターバージョン

ではセンターに低く深いショットが入った場合の相手(黄色)の返球コースはどうでしょう?バックハンド側にショットが入った場合と考えて下さい。

センターの深い所に入ったショットに対しての相手の返球コース

このような状態になります。ワイドの時に説明したのと同様に相手(黄色)はストレート方向に引っ張るという事は不可能に近いです。腕力が凄くある選手なら可能性は0%ではありませんが、ほぼ0%に近いです。そう考えると、相手(黄色)は赤色の矢印の範囲で返球してくる事になるでしょう。

センターの深い所にショットを入れると1番注意しなければいけないのは、逆クロス方向への振り遅れのショットです。球威があって、相手にダメージを与えているのでしっかりとラケットに当たらず、浅い所にラッキーショットが入る可能性があります。そのラッキーショットが入る確率は、60%と少し高めの数値になるでしょう。

そのショットが入る事によって、せっかく良いショットをセンターに打ったのにポイントを失ってしまう選手を見た事は沢山あります。ラッキーショットをしっかりと打ち返して自分のポイントとして獲得すると、それだけで相手に精神的にプレッシャーを与える事になります。取りこぼしがないように相手の返球を予測しておきましょう。

低く深いショットを打った時の相手の返球コース ボディバージョン

自分(赤色)のショットが相手(黄色)のボディに入った時は、相手(黄色)がフォアハンドかバックハンドのどちらを使って打ったかがキーポイントとなります。
相手(黄色)がフォアハンドストロークで返球しようとした場合は、ワイドにショットが入った時の返球コースと同じ状況になります。

ワイドの深い所に入ったショットに対しての相手の返球コース

相手(黄色)がバックハンドストロークを使用して返球した場合は、センターの深い所にショットが入った時と同じ状況が起こります。

センターの深い所に入ったショットに対しての相手の返球コース

ボディにショットを打った時は、自分(赤色)のショットのミスは最小限に抑える事が出来ますが、相手(黄色)がどちらのショットを使用するかという判断能力と判断スピードが問われます。何度も経験して、慣れてくると難しくはないですが、返球コースを理解して実践で行うと最初は凄く難しく感じます。
難しいと感じながらプレーをしても問題は全くありません。多く経験して少しでも判断能力を上げるようにして下さい。

まとめ

第1回目はフォアサイドの雁行陣で、低く深いショットを打った時の返球コースという勉強をしました。一度に沢山覚える事は難しいので少しずつ小分けにして覚えていきましょう。しっかりと返球コースを覚えていく事によって、相手が考えて打つよりも先に相手のコースを防ぐ事が出来ます。相手よりも常にアドバンテージを持つ事が大切です。

次回、第2回目はフォアサイドの雁行陣で、高く深いショットを打った時の返球コースはどのような返球コースなのかという事を学んでいきましょう。

今回は先行配信で、皆様に無料で特別配信させて頂きました。是非、戦術を覚えて試合で勝ちたい人は今後も見て下さい。

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