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それでは歌っていただきましょう、『日向坂で会いましょう』で「カオティックあげるよ」

今回の『日向坂で会いましょう』おもしろかったですね。

前回の記事にて、今回に限ってはヒット祈願ではなくヒットキャンペーンとして、9月に控える『ひなたフェス』を見据えるべきではないか?という指摘をした。

そんな意見を見越していたかのように、今回はフェス会場で催したい企画やブース案をプレゼン会議する【ひなたフェス2024決定記念!みんなでブースを考えましょう!】を開催した。ふつうにプレゼンするだけじゃおもしろくないじゃんと言わんばかりに、毎度のことながらメンバーをA・Bの2ブロックに分けてプレゼン権を争奪するゲームをおこなった。

Aブロックは「カメラアピール選手権」。スタジオ各所に設置されたカメラの中から抜かれているカメラを見つけ出し、最終的に音楽が止まった時点で映ってたメンバーの勝利となる。分かりやすく言うと椅子取りゲームである。

企画説明の時に抜かれた瞬間表情を決めるメンバーの反射神経にプロとしてのスキルを見せつけられ、ものすごく普通の事を言ってしまうがすごいと思った。むかし嵐がもはや未来予知の速度で表情を完成させていたのをみておどろいたことがあったが、それに匹敵する速度だった。反対に、遅れてしまって慌てて顔をつくってるあの間が可愛らしかったりもする。

ゲームが始まってから徐々に戦略や駆け引きが展開されたのだが、ゲーム終了時に前室でひとり待機していた富田鈴花の戦略は素晴らしかった。もし前室にスイッチングが回ってくれば1人勝ちできたし、結局別カメラのスイッチで敗北してしまったもののバラエティ的にはオイシイ負け方だったし、カメラを自分に向けさせる・・・・・ことにも成功している。試合にも勝負にも勝てたこの采配がもし狙ったものだったとしたら彼女のゲームIQは相当なものだといえよう。

つづくBブロックは「場所取り選手権」。オードリー・春日が1曲歌い終えるまでに各自与えられたアイテムでいかに広い陣地が獲得できるかを競う。分かりやすく言うとスプラトゥーンである。これがハチャメチャにおもしろかった

こうして文章化もしくは言語化するにあたって「おもしろかった」をいかに表現するかが腕の見せ所だったりするのだが、悲しいかな、本当におもしろいときは「おもしろい」としかいえないのもまた事実だ

おもしろかった。今回の放送はこのあたり記憶があまりに濃く、正直なところ他の部分はよく覚えていないくらいに脳天を打つおもしろさだった

正源司陽子とのデュエットが記憶に新しい春日の荒々しいカラオケにのせて、メンバーが暴徒と化す光景は混沌を極めていた。ある者はブルーシートを引きずりおろし、ある者はゴザを投げ捨てるなど。この瞬間に”治安”という概念が消失したかのように粗暴で野蛮な様はまさしく混沌だった

オードリーの価値観に由来する「やっちゃいけないことをやる」ことに快感覚えた日向坂46のアンストッパブルな狂気を久しぶりに見れてうれしかった。

これは強調しておきたいのだが、2曲目に中島みゆき『糸』が選曲された時サビでちゃんとハモっていた正源司陽子は本当に偉かった。あれだけ場が荒れていたら『糸』でハモることを失念してしまっていてもおかしくはなかったのに、ちゃんと気づき自分にしかできないことを彼女はやってのけたのだ。本当に素晴らしかった。

余談になるが、ゲーム開始前にビールケースを並べたステージの春日に向かって、並んで体育座りしてたメンバーの後ろ姿が可愛かった。

そもそも春日のカラオケがおもしろい。あれは持ちネタにできるのではないかと錯覚してしまうくらい様子がおかしかった。このゲームの大成功は春日の破調がメンバーを狂気に導いたのかもしれない。

考えれば考えるほどこの企画が見ていた未来が気になる。「春日がふざけて歌いながらメンバーが場所取りで暴れる」くらいの目処は立つが、わたしだったらそれ以上の具体的な想像はできないし、想像しようがない。

わたしたちが見た光景は果たして企画者がみていた正しい未来だったのだろうか。見切り発車でハイリスクにベットしてみたら、予想に反してハイリターンが返ってきたのか。

ブース案など二の次になってしまい果たして今回の放送が『ひなたフェス』にとって良い企画だったのかは未知数だが、フェスに向かって上昇していくボルテージを同時に堪能できたという点では今回の企画は大成功だったと言えるのではないだろか。すごくおもしろかった。

おしまい。

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