『日向坂で会いましょう』ではじまった夏、きらり
今回も『日向坂で会いましょう』おもしろかったですね。
冗談みたいな暑さである。触覚で感じる直射日光と着ぐるみのような熱気は本能的に危険を感じる。水分と塩分を積極的に摂取していないとマジで命が危ない。ここ最近のわたしは溺れるくらい水を飲み、塩漬けするつもりで塩分を摂って、涼しい場所に身を置くことでどうにか生きながらえている。
先日見かけたニュースでは、今時の少年野球は強すぎる日差しから保護するためにサングラスを着用するのが一般的になってきているらしい。悪い冗談かとおもった。
生物には汗を気化させて熱を逃がす体温調節機能が備わっているのだが、この気候ではそれもままならない。全身から噴き出しているはずの玉の汗はどこへも気化できず、かえって被膜となってへばりついてくる。開放的な天気に相反し、天候は極めて閉塞的でうんざりする。こんなことがあとふた月も続くのかと思うとげんなりしてくるのだが、そんな気持ちは『日向坂で会いましょう』にふきとばしてもらおう。
今回の企画は【海の日記念!あー夏休みバトル!!】。さまざまなゲームで予選を勝ち抜き、夏男・春日俊彰との対決に勝利した人が夏休み期間限定のご褒美を獲得することができる。今回登場したゲームは、定番の告白シチュエーションや大喜利、春日さんが転んだやカスロックフェス、ほか多数と、今の『日向坂で会いましょう』オールスターといって良いバラエティ豊かなラインナップだった。
今回のキーワードは「汗」だとおもった。これは物質としての水滴ではなく、ストーリー性である。アイドルの「涙」に複雑な感情や様々な背景を想像するように、今回の『日向坂で会いましょう』におけるそれは「汗」である。
妄想告白シチュエーションを実演する正源司陽子の冷や汗。砂まじりの大汗をかきながら陣取ったカスロックフェス。モノボケするアイテムと一緒に握った汗。スイカ割りゲームが思うようにいかなかったAD谷本さんの背中をつたった脂汗。彼の「終了で」の一言にはいろんな重圧があったにちがいない。
バラエティ豊かなラインナップと同調するように流れた汗たちはわたしにいろんな背景をみせてくれた。なかでも今回の竹内希来里は名の通りきらりと輝いていた。
若林が尻を叩く場面があったようにメンバーたちはいろんなゲームに参加させられていた中で、モノボケでみんなが怖気づくなかでセレブを決め込んだり、避けれらていたであろう春日との大喜利対決を選択したりと、竹内希来里は自ら挑んで参加していた。時々みかける若林の発破は、つまりまだ彼女たちの尻込みしているということであり、ということは彼女はそこを今回乗り越えたということだ。
個人的に大喜利での【「この生徒、夏休みを満喫できなかったんだな・・・」、そう感じる日記の書き出しとは?】に対する回答:「冬休みは…」は、生徒の無念が可愛らしさが詰まっていてとても好きだ。
本稿では竹内希来里をピックアップしたが、上村ひなのや小西夏菜実だってがんばっていた。残念ながら何かが生まれることはなかったけど、遊んでできたヤケドは夏の勲章である。誇らしくいてほしい。
日記帳に描ききれないくらいたくさんのゲームがあった今回の『日向坂で会いましょ』は、この番組の上半期の総まとめを感じるバラエティパックだった。来週は【ひなたフェス2024決定記念!ひなあいオリジナルグッズを考えましょう!!】が予定されている。そう思えば、9月に向かって始まったこの夏の暑さも案外悪くないのかもしれない。
おしまい。
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