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Mリーグ全局をNAGAで解析&牌譜検討!1月31日編 風林火山 vs サクラナイツ vs ABEMAS vs 雷電

本noteではMリーグを毎日全試合牌譜に起こし、NAGAを用いて分析を行っています。本記事はその1月31日編となります。過去の試合記事についてはクリエイターページを参照ください。

本記事でまとめている内容としては
1.NAGAによって得られた一致率、NAGA度、悪手率などのデータ
2.NAGAによって指摘されている悪手
3.それらを見た筆者の感想

といったところです。下記の記事を無料で公開しておりますので、こちらを見ていただければ、どのような内容を書いているかはおわかりいただけると思います。

リンク先を見るのが面倒な方のためにざっくりとした内容は以下の通り。


1.NAGAによって得られた一致率、NAGA度、悪手率などのデータ

以下のようにNAGAによって得られたデータを掲載しています。

松ヶ瀬隆弥
一致率:76.8%
NAGA度:87.9
悪手率:7.7%


2.NAGAによって指摘されている悪手+3.それらを見た筆者の感想

例えば以下のようにNAGAによって指摘された局面を挙げ、プロ側・AI側の意図などについて個人的な感想をまとめています。


南4局

仲林圭

仲林が見事なビタ止めを見せたこの場面、NAGAも判断を迷っている。5sを危険なことは分かりつつ、テンパイを取らないのも問題という状況。NAGAは5s切りダマを選んでいるが、リーチするかしないかもほぼ半々な上、5pと5sの比較も5sがわずかにいい程度。ここで5pを選べたのはかなりスゴい判断だと言えるだろう。


以上が掲載内容となります。お読みの上で興味がおありの方は、記事の購入をしていただけると大変ありがたいです。日々の更新のモチベーションアップにつながります。

また、NAGAの解析データやMリーグ悪手データベースの閲覧、NAGAの解析記事など、全て読み放題となるメンバーシップも行っています。もし良ければそちらもご登録ください。

筆者紹介
筆者はt-yokoと申します。下記リンクの「t-yokoのMリーグ/麻雀タイトル戦速報ブログ」を運営しております。麻雀は天鳳最高7段の中級者です。

本記事の注意
本記事ではNAGAの評価AIのうち、ニシキ(標準)を用いています。メンゼン派や副露派の打牌など、その他NAGAでは十分に評価できていないケースも考えられますので、その点はご留意ください。

加えて、牌譜作成を筆者一人で行っていますのでミスがある場合がございます。ミスが無いよう努めて参りますが、完全ではないということをご了承ください。

記事の有料部分については試合後に随時更新していきます。記事の内容の一部についてはこちらでも無料記事でまとめています。

第1試合

出場者

東家:本田朋広(TEAM雷電)
南家:堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)
西家:日向藍子(渋谷ABEMAS)
北家:松ヶ瀬隆弥(EX風林火山)

試合結果

1着:本田朋広  31500(+51.5)
2着:堀慎吾   30400(+10.4)
3着:松ヶ瀬隆弥 27700(-12.3)
4着:日向藍子  10400(-49.6)

解析結果

NAGAを使っている方は下記のリンクから解析レポートを確認できます。

NAGAデータ

本田朋広
一致率:84.2%
NAGA度:90.5
悪手率:3.9%

堀慎吾
一致率:78.4%
NAGA度:88.2
悪手率:8.0%

日向藍子
一致率:71.4%
NAGA度:82.4
悪手率:11.7%

松ヶ瀬隆弥
一致率:72.1%
NAGA度:83.4
悪手率:11.6%

過去の全データについては下記の記事から確認できます。メンバーシップ限定です。

NAGAによる指摘箇所

打牌検出を少にした場合に指摘された箇所のうち、特にNAGAが反応している場面(~を選びたい!や、ポン!などとしている場面)を中心に、個人的に気になったものをピックアップしています。

東4局1本場

松ヶ瀬隆弥

松ヶ瀬が4sを切っていったこの場面、一体何を切るのが良いのか?この直後に5sを引いたのでより裏目が目立ったが、そうでなくとも気になる場面ではある。

NAGAの選択は1p切り。残り2枚のカン2pはいくらイーペーコーとはいえキツいという判断か。ただ4s切りも2番目の打牌候補には挙がっている。ドラのくっつきを残しつつ、2p引きに備える一打だ。

個人的には2pがキツいのでNAGAと同じく1pを切りそうだが、4s切りも選択肢にあることは覚えておきたい。

南1局

堀慎吾

堀がカン8pのテンパイを入れた場面。堀自身は9pを切ってテンパイ外しを選択。NAGAはカン8pの即リーチを推奨している。

実際、この点数状況であれば一つのアガりの価値が非常に大きい。加えて巡目が遅く、ここから変化させてさらにアガりまで向かうのは難しい。したがって即リーチが優位に思えるのだが…堀がどう思考していたのか知りたい。

南2局

堀慎吾

堀がドラの6mを切りとばして追っかけリーチを打った場面、NAGAも同じく6m切りリーチを選択している。

ドラの6mはもちろん超危険牌だが、自身の手も7700からの勝負手。ドラを切ってでも行く価値があるのでここはリーチが正着となる。ただ2m3枚切れのため、6mよりは危険度がそこそこ低い3m切りも打牌候補にある。点数状況次第では3mもアリか。

第2試合

出場者

東家:白鳥翔(渋谷ABEMAS)
南家:二階堂亜樹(EX風林火山)
西家:黒沢咲(TEAM雷電)
北家:渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)

試合結果

1着:白鳥翔   47200(+67.2)
2着:二階堂亜樹 30600(+10.6)
3着:渋川難波  18700(-21.3)
4着:黒沢咲    3500(-56.5)

解析結果

NAGAを使っている方は下記のリンクから解析レポートを確認できます。

NAGAデータ

白鳥翔
一致率:80.3%
NAGA度:89.1
悪手率:5.7%

二階堂亜樹
一致率:75.2%
NAGA度:86.5
悪手率:8.9%

黒沢咲
一致率:74.0%
NAGA度:85.4
悪手率:9.1%

渋川難波
一致率:85.0%
NAGA度:93.2
悪手率:2.3%

NAGAによる指摘箇所

東2局2本場

二階堂亜樹

亜樹がチートイツのテンパイを入れた場面、亜樹本人は3mを切ってテンパイ取らず。NAGAは3sを切っての3m単騎テンパイを推奨。

3sはもちろん対面のリーチに対して危険だが、自身の打点がチートイドラドラの9600あるテンパイ。これを1巡でもテンパイを取らないのはさすがにもったいない。特にトップ取りの重要なMリーグにおいてこの打ちスジは弱気と受け取られても仕方がないのではないか。


しかもその後の局面で結局3sを切ってテンパイを取り、さらにド危険牌の4sを打ってテンパイを取りきった。それなら最初から3sを切ってテンパイを取ればよいではないか。あまりに打ち方がちぐはぐに感じた。

東2局3本場

白鳥翔

白鳥が東を引いてアンカンできる場面。白鳥は東をツモ切りしカンせずとしたが、ここはNAGAもカンせずを選択。

自身がリーチに行った後だと勢い余ってカンしてしまう人も多そうだが、さすがに他2軒からもリーチを受けている状況ではカンしない方が賢明ということだ。これはよく覚えておきたい。

南2局

二階堂亜樹

亜樹はこの手牌から6p切りを選択。NAGAは1s切りとしたが、おそらく大多数の人が1s切りを選ぶのではないだろうか。

6p切りは7pが1枚切れのカンチャンで苦しいので、3mのドラくっつきとソーズ回りの変化を見ての一打。さらにあわよくばソーズのホンイツまで見ているということか。

しかし、明らかに牌理上は損な打牌であることは間違いない。もともとトップ目は遠く、2着を強く見るべきこの点数状況では安いテンパイでもアガりきりたい。それなら打点を見てテンパイを遠くするこの一打はやはり損なケースが増える。やや非効率な一打だったと思う。

南2局1本場

二階堂亜樹

亜樹はこの手牌に8pを引いて5s切り。牌理上は当然8p切りが最も広く、8pの危険度も低いためNAGAは8p切りを強く推奨。

実際、ここまで仕掛けてしまったらオリを考えるよりアガりきることを考えた方が建設的であろう。8pを切らないのはやはりもったいないように感じる。

南3局3本場

白鳥翔

白鳥が5mをビタ止めしたこの場面、NAGAは5mプッシュを選択。NAGAはラス回避を目指す。だからここで5mを打ち抜いてもラスにはならないから押し切るという選択になる。

しかし、Mリーグでは素点も重要。白鳥の牌譜検討の動画も拝見したが、亜樹の手牌をメンタンピン形と考えていて、ほとんど残りスジがないため5mを止めたということのよう。これはファインプレーといっていいだろう。

南4局

渋川難波

オーラス、渋川が3sを切ってテンパイを外した場面、NAGAも3s切りを選択。

自身が3着目で4着との点差も大きい状況。いくらNAGAでも上の着順を狙って行く場面だろう。即リーチも打牌候補には挙がっており、十分有効な選択肢ではあるが3s切りのテンパイ外しの方が良いとは…。なかなか驚きの場面ではないだろうか。

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