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Mリーグ全局をNAGAで解析&牌譜検討!1月19日編 風林火山 vs サクラナイツ vs フェニックス vs 雷電

本noteではMリーグを毎日全試合牌譜に起こし、NAGAを用いて分析を行っています。本記事はその1月19日編となります。過去の試合記事についてはクリエイターページを参照ください。

本記事でまとめている内容としては
1.NAGAによって得られた一致率、NAGA度、悪手率などのデータ
2.NAGAによって指摘されている悪手
3.それらを見た筆者の感想

といったところです。下記の記事を無料で公開しておりますので、こちらを見ていただければ、どのような内容を書いているかはおわかりいただけると思います。

リンク先を見るのが面倒な方のためにざっくりとした内容は以下の通り。


1.NAGAによって得られた一致率、NAGA度、悪手率などのデータ

以下のようにNAGAによって得られたデータを掲載しています。

松ヶ瀬隆弥
一致率:76.8%
NAGA度:87.9
悪手率:7.7%


2.NAGAによって指摘されている悪手+3.それらを見た筆者の感想

例えば以下のようにNAGAによって指摘された局面を挙げ、プロ側・AI側の意図などについて個人的な感想をまとめています。


南4局

仲林圭

仲林が見事なビタ止めを見せたこの場面、NAGAも判断を迷っている。5sを危険なことは分かりつつ、テンパイを取らないのも問題という状況。NAGAは5s切りダマを選んでいるが、リーチするかしないかもほぼ半々な上、5pと5sの比較も5sがわずかにいい程度。ここで5pを選べたのはかなりスゴい判断だと言えるだろう。


以上が掲載内容となります。お読みの上で興味がおありの方は、記事の購入をしていただけると大変ありがたいです。日々の更新のモチベーションアップにつながります。

また、NAGAの解析データやMリーグ悪手データベースの閲覧、NAGAの解析記事など、全て読み放題となるメンバーシップも行っています。もし良ければそちらもご登録ください。

筆者紹介
筆者はt-yokoと申します。下記リンクの「t-yokoのMリーグ/麻雀タイトル戦速報ブログ」を運営しております。麻雀は天鳳最高7段の中級者です。

本記事の注意
本記事ではNAGAの評価AIのうち、ニシキ(標準)を用いています。メンゼン派や副露派の打牌など、その他NAGAでは十分に評価できていないケースも考えられますので、その点はご留意ください。

加えて、牌譜作成を筆者一人で行っていますのでミスがある場合がございます。ミスが無いよう努めて参りますが、完全ではないということをご了承ください。

記事の有料部分については試合後に随時更新していきます。記事の内容の一部についてはこちらでも無料記事でまとめています。

第1試合は一旦無料にします。翌日以降に第1試合のNAGA指摘箇所も一部有料記事に編入しますのでご容赦ください。

第1試合

出場者

東家:東城りお(セガサミーフェニックス)
南家:渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)
西家:萩原聖人(TEAM雷電)
北家:松ヶ瀬隆弥(EX風林火山)

試合結果

1着:松ヶ瀬隆弥 51900(+71.9)
2着:渋川難波  33700(+13.7)
3着:東城りお  17200(-22.8)
4着:萩原聖人  -2800(-62.8)

解析結果

NAGAを使っている方は下記のリンクから解析レポートを確認できます。

NAGAデータ

東城りお
一致率:71.4%
NAGA度:83.8
悪手率:9.5%

渋川難波
一致率:82.6%
NAGA度:93.0
悪手率:2.6%

萩原聖人
一致率:61.8%
NAGA度:79.2
悪手率:13.1%

松ヶ瀬隆弥
一致率:71.1%
NAGA度:83.9
悪手率:7.1%

過去の全データについては下記の記事から確認できます。メンバーシップ限定です。

NAGAによる指摘箇所

打牌検出を少にした場合に指摘された箇所のうち、特にNAGAが反応している場面(~を選びたい!や、ポン!などとしている場面)を中心に、個人的に気になったものをピックアップしています。

東4局1本場

松ヶ瀬隆弥

松ヶ瀬がこの手牌から8pを切って白を止めた場面、NAGAもものスゴく僅差ではあるが白を止める選択とした。

NAGAは渋川の仕掛けをあまり評価していないのか、リーチの現物6pを切ることを推奨。だが松ヶ瀬は渋川も見て8p切りとした。

NAGAは白がリーチに当たるとは思っておらず、渋川の仕掛けに白がキツいと考えている。イーシャンテンに渋川の本命牌を持ってきてしまってはさすがにギブアップだろう。

南2局

萩原聖人

萩原のこの手、NAGAはカン2sをチーして南と白のダブルバックに受けることを推奨。

実際、ネット麻雀だったら鉄チーだろうが、Mリーグというフィールドだと難しい。安易に仕掛けるとかなり役牌を絞られることが多く、なかなか鳴かせてもらえない。

加えて萩原自身が鳴きの多い打ち手ではないため、より絞られる傾向が強くなる。対人ゲームの難しさというものか。個人的には南か白のどちらかくらいは鳴かせてもらえるかも?と思ったりしないでもないので鳴きはしそう。

南4局1本場

東城りお

オーラス1本場、東城はこの手からテンパイを外したが、NAGAはそのままリーチを推奨。

テンパイを外したところでこれ以上良いテンパイになる保証はない。ペン3mリーチがキツいのは重々承知ではあるが、アガればトップのこの場面、それでも勇気を持って先制リーチではないだろうか。ややもったいない選択に思えた。

南4局2本場

東城りお

2本場、東城がテンパイの待ちを選ぶ場面。登場本人は3sを切っての5s7sシャンポンに受けたが、NAGAはごく僅差で5s切りを選択。

どちらの待ちもそこまでアガりやすさに大差はなさそうなので、相手の手をどう読むか?という部分でかなり打牌が分かれそうな場面である。

NAGAとしてはおそらく渋川への危険度が5sの方がほんの少しだけ低いため、5sを選んだものと思われる。

このあと4sが渋川から打たれるわけだが、それを捉えられたかはもはや指運の世界と思う。


そして最後は渋川に放銃して終了。ここも危険度は7sと9sでかなり差があり、NAGAは9s切りを選択。ハイテイの局面なのでテンパイ形に関係なく、アタりにくい端牌の9sを切ったものと思われる。

3着になった東城。最終局は割とどうしようもなかったので、南4局1本場でリーチを打つべきだったのではないか、という点に問題が集約されるように考えられる。

第2試合

出場者

東家:本田朋広(TEAM雷電)
南家:茅森早香(セガサミーフェニックス)
西家:二階堂瑠美(EX風林火山)
北家:堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)

試合結果

1着:二階堂瑠美 43300(+63.3)
2着:茅森早香  39500(+19.5)
3着:本田朋広  10500(-29.5)
4着:堀慎吾    6700(-53.3)

解析結果

NAGAを使っている方は下記のリンクから解析レポートを確認できます。

NAGAデータ

本田朋広
一致率:81.7%
NAGA度:91.3
悪手率:3.3%

茅森早香
一致率:77.1%
NAGA度:86.4
悪手率:11.4%

二階堂瑠美
一致率:70.2%
NAGA度:84.2
悪手率:12.9%

堀慎吾
一致率:74.1%
NAGA度:84.7
悪手率:8.6%

NAGAによる指摘箇所

東2局1本場

本田朋広

本田が3pを止めて回った場面、NAGAは僅差だが3p押し。茅森のリーチに対して3pが相当危険だが、ここまではギリギリ押すようだ。

結果論だが、この次の巡で茅森が8sをツモ切り。ひょっとしたら本田のアガりがあったかもしれないだけに悔しいシーンだった。

東3局2本場

二階堂瑠美

瑠美はこの手から5mを2軒リーチにプッシュして放銃。NAGAは8p切りを第1候補に挙げている。

次の候補は8mで、これは本田にアタりなのだが本来は本田の河に6mが早く手牌の中では安全な部類なので、いずれにせよオリを推奨している。

もちろんNAGAはラス回避の麻雀だからトップ目ならオリの選択は増えるが、Mリーグでも2軒リーチにイーシャンテンから5mをぶった切っていくのはさすがにやり過ぎでは。

南3局

茅森早香


茅森のメンチンでアガった1局、NAGAに言わせるとどこかで鳴きを入れるべきだったという判断になる。

実際試合を見ていて、トップがキツいので普通に鳴いてアガりにいった方がいいのでは、と思っていた。

1枚目の画像の3pは鳴いておけばチンイツ赤の12000のイーシャンテンだから鳴きたいし、2枚目については打点は変わらないが、待ちが発単騎から1-4-7pに受け変えられるため、いくらかは有利だろう。

しかしそれらを鳴かずに茅森は瑠美からメンチンで16000を一発で打ち取った。こだわり抜いた一打だったとも言える。

南4局

本田朋広

オーラス、本田の放銃した場面、NAGAも3m切りを選択。堀にも茅森にも結構危険だが、茅森に放銃しても着順はおそらく落ちず、親の堀がアガったらラス落ちの可能性はそこそこあるので当然のプッシュか。

今日の本田はNAGA度でいうと最も高かったが結果は3着。ただきっちりいってアガって放銃して、と内容は確かに良かったように思う。

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