黒夢について

耽美的かつ退廃的な世界観で生きていらっしゃる同志の皆さんへ

こんばんは。今日は90年代のロックシーンに欠かせない存在、黒夢というバンドについてお話ししたいと思いますよ。

黒夢というバンドは90年代に結成されたバンドで、ヴィジュアル系のサブジャンル、名古屋系(よりダークで陰鬱な印象のジャンル)を作り上げたバンドですよ。ですが途中から大きく音楽性、ヴィジュアルの方針を変えました。黒夢は自分たちのスタイルを真似されるのが嫌だったからと語っているそうですよ。

さて、今回も一つ選曲してご紹介したいと思いますよ。

情熱の影 -Silhouette-

「情熱の影 -Silhouette」-は「feminism」というアルバムに収録されている一曲ですよ。歌詞の内容はタイトル通り情熱的な愛について歌っていますよ。メロディーやリズムは最初は落ち着いたものになっていますがサビになるとポップに変わりますよ。それからは心の底から絞り出すような清春さんの歌声で「情熱の喜びに溶けるCRUEL」と歌われるのですが、私はそこが一番好きですよ。「CRUEL」とは非情さや、残酷さを意味する英語です。今回はこちらの歌詞を考察したいと思いますよ。

まず一つめの考察として、君を愛する喜びのあまり僕の「CRUEL」(残酷さや非情さ)は愛の中に溶けて消えていってしまうよ、といったような甘く情熱的な歌詞であるという考察をいたしましたよ。

二つめは、少し、いやかなりエロチックで退廃的な解釈になるのですが「僕」は「サディスト」であり、「君」は「マゾヒスト」であって二人は「CRUEL」が溶けた情熱的で過激な愛の行為を行なっている…という解釈をいたしましたよ。冒頭で「歯の跡がにじむ」という歌詞がありますが、そこからも「CRUEL」を私は感じましたよ。ですが、最後に「抱かれた時、僕の中で終わるCRUEL」と歌われていますね。この考察とは矛盾が生じるように思いますが、倒錯的な行為を行なったあとに「君」に抱きしめられて段々と「CRUEL」が消えていき、日常に戻っていく「僕」という解釈はどうでしょうか。

この一曲はぜひ深夜に聞いて、情熱的であるあまり倒錯してしまう愛を思い描いてみましょう。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。音楽のご紹介が続いておりますが、今、サムネイルにしたい小説のファンアートを描いておりますので、そちらが完成でき次第、その小説をご紹介したいと思いますよ。

それでは。

蝶子

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