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【クリアレビュー】LIVE A LIVE(Switch)【ネタバレなし】

シリーズの経験

原作(SFC版)未プレイ


クリア時間

24時間(真エンドまで)


まず総評

最高のゲームだった。2023年1月にして2023年ベストRPGでましたね。(2022年7月22日発売だけど)


ココが良かった

ストーリーはシンプルでベタ。そしてなにより、1994年の様々なカルチャーが詰まってる(気がする)
ストーリーが年代別に7つに分かれており、一つ一つのストーリーはそこまで長くないのが非常に良い。「ちょっとやろうかな」という気持ちで進めることができる。
また、1994年までに流行った(面白かった?)様々なもの(映画や漫画やアニメなど)からオマージュされている部分も多いのではないかと感じた。だからこそ、「こういう話の面白いポイントはここだよね!」っていうのはしっかり抑えられている印象。それがベタだと感じた。
なので、どんでん返しや伏線的な面白さは得られないかもしれないが、誰でもわかりやすく気持ちが乗りやすく没入しやすさが良い。

ゲームシステムも含めて世界観や人物が構築されている
例えば、原始時代ではまだ文明ができる前なので野生の獣が非常に強かったり、功夫編の弟子の強さが加入時のエピソードの印象そのままだったり、年老いたキャラは経験値が入らないなど。
世界観とシステムが切り離されてるゲームだと、そういった部分に「ん?」と違和感を感じたり、「えー?なんでそうなってるの?」など、没入感を疎外する要因になったりしますが、そういった細かい部分を感じたときに「なるほどこれはこういう意味でこうなってるんだな」といった「納得感」により、より没入感が高まった気がします。

挑戦的な部分も非常に好き
RPGなのに戦闘しかない」「RPGなのにセリフがない」「RPGなのに戦闘がない」といった普通のゲームではやらないようなことをやってるのが面白い。それでもゲームとして成立しており、オムニバス形式であることが非常に生きている。
また、こういう作品がそもそもスクエニから発売されたことが面白い。まず1994年にスクエニが「RPGってこういうもの(FFとかドラクエとか?)」っていうのを確立しつつある中で「それを壊そう!」としたのが、この「LIVE A LIVE」なのかなとゲームを実際にプレイして感じた。相反する二つが同じメーカーから発売されたのが非常に面白い。

音楽も最アンド高
アンダーテールの人気曲「MEGALOVANIA」も本作の「MEGALOMANIA」に影響を受けたそうで、自分がそれを知った時に「ただのボス戦の音楽なのにそんなに印象に残ったの?」と思った。が、ゲームをプレイして「なぜ印象に残ったのかよくわかった」この曲は各章のボス戦で必ず流れる曲なのです。しかも、この曲が流れる時はストーリが非常に盛り上がるタイミングでプレイがすればするほど「キター!待ってました!」となり、この1曲がゲーム体験のメリハリを大きくつけている印象を受けました。
やっぱり下村陽子さんは最高だぜ(著者は聖剣LOMも大好き)

戦闘も意外と面白い
MPの概念がないから技が使い放題、だから「簡単じゃね?」と思ったら意外と難しい、技だけでなく位置も重要になる。レベルを上げるとほぼ確定で技を覚えるので、「新しい技を使う」楽しみもある。演出も派手で爽快感ある。

2Dとフルボイスが非常にマッチしてる
基本的にボイスのありなしにそこまでこだわりはない人間です(ドラクエ11なんかもむしろないほうがいいと思ったくらい)でもこの作品に関しては絶対的に「あったほうがよい」ドットだから、キャラクターの表情や細かな部分はどうしても描写されにくいが、ボイスがあるとそれを聞いただけで「あ、こいつはこういうやつなのかな?」というのが非常に感じやすい・伝わりやすい。単純にボイスがついたから良いのではなく、声優の演技の良さということもあるのかもしれないが、ゲームの表現に対して非常に噛み合っていると感じた。

やっぱり1994年の作品だからなぁ・・・古臭いんでしょ?それは間違いだった
めちゃめちゃ現代向けに調整されているため、古臭さゼロ。それどころか非常に完成度が高いです。個人的に右下のレーダーはめちゃめちゃいいと思った。
最近のゲームだともうダンジョンなんかもマップ全体が最初から表示されていて、「行き止まりから潰していくか」と考えどうしても作業的になってしまいますが、このレーダーならなんとなく進む方向はわかるけどマップ全体は明確にはわからないというのが良い。


ココがこうだったらなぁ・・・(大きな欠点ではない)

全体のテンポをもう少し改善できたらなぁ
・移動速度が遅くはないけど、もう少しだけ早くてもいいのかな
・戦闘時のエフェクトはスキップできたらなぁ
・色々な小ネタを見てみたいから、周回プレイしたいところだが上記2点が気になるなぁ

各章の主人公の名前は固定で良かったのでは?
主人公の名前が変更できますが、その弊害で主人公の名前がボイスで呼ばれません。もちろん、それで成立するテキストにはなっていますが、名前の部分にボイスついてたらもっと盛り上がったのでは?(呼ばれないのが違和感)と思ったシーンが多く感じた。
しかも、全員にしっかりデフォルトネームがあるのに!7人分の名前なんて面倒くさくてつけないよ!と勝手に思ってる。

今後の2D-HD作品にボイスがないと・・・
今回の出来が良すぎてボイスないと「クオリティが低い」と感じてしまうかもしれない。


こんな人にオススメ!

・原作の存在は知ってたけど、未プレイの方
・「聖剣LOM」「スーパーマリオRPG」の音楽めちゃめちゃ好きという人
・最近のゲームは長いなぁと感じている人
・最近のゲームの話って長くて複雑だなぁ、もっとシンプルでいいんだけどなと思ってる人

このゲームのやり方がわからない人はたくさんいるんだろう 簡単だ
もちろん好きな章から進めるのがいいと思いますが、始めるなら短めのやつ→長めのやつと交互にやるのがオススメ
・短め:西武・SF・ 現代
・長め:近未来・功夫・原始 
・自由度が高いから長い:幕末

しかも今Amazonで半額!(著者はそれを知らず最近定価で買いました)


ロゴの右側のLIVEが逆になってるのが、ずっとどういう意味なんだろと思ってたら「EVIL」なんですね。「生」と「悪」というのがテーマということも知らなかったので、実際にプレイしてみて結構話が重かったのが非常にビックリ。これを理解してたらまたちょっと感じ方も違ったかもしれない。

ドットの村人の服脱ぐアニメーションが妙に凝ってたのが笑った

次はワンピースオデッセイ!

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