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日向坂文庫2021#8(松田好花×福田和代『群青のカノン』)

noteを開いていただきありがとうございます。
ちゃすいです。


今回も日向坂46×光文社さんの「日向坂文庫2021 冬の書店デート」フェアの中から、松田好花さんがカバーになる福田和代さんの『群青のカノン』の感想について書いていきたいと思います。



まずは主な登場人物にです。
・鳴瀬佳音:三等空曹。航空自衛隊航空中央音楽隊。
・吉川美樹:三等空曹。佳音の同期で航空自衛隊航空中央音楽隊所属。
・長澤真弓:一等空士。通称「真弓クン」。航空自衛隊航空中央音楽隊所属。
・狩野庸子:三等空曹。通称安西夫人。航空自衛隊航空中央音楽隊所属。(育休中)。
・渡会俊彦:三等空曹。佳音とは高校が一緒。作中の途中で南西航空音楽隊に異動する。
・諸鹿佑樹:三等空尉。航空自衛隊航空中央音楽隊所属。


1.あらすじ

 航空自衛隊航空中央音楽隊に所属する佳音は陸・海・空・自衛隊合同コンサートに来ていた。
そこで中央音楽隊の隊員として演奏することはもちろん同じ隊員の真壁幸彦二等空尉の退官を祝うためにとある計画が動いていた。
しかし、そんな最中、中央音楽隊が乗ってきたバスが消えてしまい・・・。


2.感想

(ネタバレありですので、ネタバレが嫌な方はブラウザバックをお勧めします。)

 まず読み終えた際、最初に出てきた言葉が、「大人でもこんな青春?ぽい恋をするんだ」でした。
なんだかんだ甘酸っぱい恋って大学生くらいまでと思っていたので、驚きでした。

といいつつ、よくよく考えたら以前感想を書かせていただいた『毎年、記憶を失う彼女の救い方』や『アンと青春』においても、学生を卒業した人の恋模様を描いていましたね。

なんでか、社会は殺伐とした雰囲気を持っているという思い込みに縛られていたようです。
この本を読んで大人になっても恋できるんだと少し安心しました。(笑)


さて、1番気になるのは佳音と渡会の恋模様ですが、まあこの物語は続きもありそうなので、いつか読むことができたときに書こうかなと思います。

となると中心となるのはやはり清水空士長と渡会三曹、佳音の三角関係の方でしょうか。
清水空士長は新人教育の際、立川(中央音楽隊がある場所)にいたそうですが、その際渡会を見かけたとのこと。

いやー、あるんですね、一目惚れ。
まあ、一目惚れされた渡会は全然気づきもせず、佳音のことが気になるようですが。

なぜこうも人というのは分かり合えないのでしょうか。
というかお互いの気持ちに気付けないのでしょうか。
まあ人が関心を持っていられる範囲がそんなに大きくないとしたら、気づけないのも無理はないでしょうか。
また何かに夢中になって努力している姿に惹かれるとするならば、清水の好意に渡会が気づかないのはもっともなことかもしれません。

一方で、渡会の恋に佳音が気づかないのはどう説明できるのでしょうか。
恐らく高校時代からのノリでバカが言い合える仲という認識でいるのが原因でしょうか。
人間は一旦ある認識(思い込み?)を得るとそれを疑うのはかなりの労力がいりますからね。
この三角関係はどうなるのでしょうか。


『群青のカノン』がシリーズになっていると知らずに本を手にしたので、余裕があるときにこの先を読んでみたいと思います。



さて最後に、せっかく自衛隊が舞台となっているので、わかりづらいところだけ、簡単に紹介したいと思います。

物語の中で階級付きで名前が呼ばれることがありますが、どれくらい偉い人なのかというのが分かりづらいと思いますので、階級表を以下に置いときます。
(参考URL:https://www.mod.go.jp/pco/kumamoto/kaikyu/kaikyu.html)

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なんと16階級あるようです。
多い・・・。

ちなみに少し調べたところ士長から三曹になる昇任試験があるようですが、一定期間の間に合格しないと自衛隊を続けられないようです。
なので、その点でいうと佳音などはしっかりと試験をパスしたようです。
(なお、自衛隊においては曹長から三尉に上がる際も試験があるようで、この2つの試験が主な昇任試験とのことです。)

某ロボット系のアニメが好きなちゃすいにとってはあのキャラクターは自衛隊でいうとどのあたりなんだろうと気にはなりますが、ミリタリー系を主としていないので、この話題はこの辺にしておきます。




ではでは今回はこの辺で手を止めたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。

失礼します。



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