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まだ紙を持ち運びなれない人類への提案 ミニマルすぎるドキュメントホルダーの挑戦の話

どんな仕事にも「紙」はつきものだ。

パソコンが普及していくことで、個人が世界とインターネットでつながった。
それと同時に、プリンターもまた、個人やお店で所有する時代になった。
作った書類やチラシをその場で印刷することができる・・・というのは、圧倒的な生産性をいろんな職場にもたらした。

ただ、そんな紙にも終わりが来た。
スティーブ・ジョブスが世界に放ったiPadを見て、ガジェット好き達は色めき立った!
もうこれからの時代は、紙なんて必要ない!
デジタルだけでやっていける!
環境にも優しくなる!

・・

・・・

iPadの発表から10年が経った。

あなたの仕事から、紙はなくなっただろうか?
おそらくは多くの人の手元で、紙はいまだに役立っていると思う。

もちろん、紙がなくても仕事ができる人はいる。
10年の時をかけてiPadは便利になったし、Kindleペーパーホワイトのような目に優しいディスプレイだって生まれた。
ソニーはその目に優しいディスプレイで、書込み可能なデバイスまで作った。
様々なガジェットが描く紙のない未来を見る度に、私は飛びついた、購入した。

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10万円近い価格にビビりながら、動画もネットサーフィンもできないタブレットを買って試した。
気になる点はソニーに報告し、その結果スケジュール帳の機能をもたせた公式配布PDFに反映されたりもした。
それぐらい本気で、私は紙を越える新たなガジェットの到来を夢見てきた。

でも、そんな自分だからこそ、なかなかガジェットが紙を超えられない理由を思い知らされている。

紙は薄い。
紙は軽い。
紙は誰でも使いやすい。
鉛筆で書ける、ボールペンで書ける、絵の具でも書ける。
充電切れも起こさないし、データが飛んで消えることもない。

ちょっと思い浮かべただけでも、便利なところはいくらでもあげられる。

でも、10年ペーパーレスへの野望を育ててきた私だからこそ思う。
紙を絶対に使わないなんて縛り、本当に必要なの?と。

紙にも、タブレットにも、得意なところと苦手なところがある。
憎み合う2種族間で戦争しているわけでもないのだから、お互いの得意なところを担当しあって、弱点があるなら認めあっていけばいい。

そもそも、自分は紙の何が不満なんだっけ・・・。
そこまで考えてみた時に思い出したのが、リュックに入れた書類がぐちゃぐちゃになっちゃってる光景でした。

人類はまだ紙を持ち運びなれていない

紙を便利に、かつきれいに持ち歩く。
なにせ紙と人類の関係性は1000年以上あるのだ。
そんな悩みを解決する道具なんていくらでもあるだろうと楽観的に考えている時代が私にもありました。

でも考えても見てください。
紙が大量生産されて、誰でも買えるようになったのはいつからなのか。
更に、パソコンを使っていつでも気軽に紙を印刷できるようになったのはいつからなのか。
そう。実は書類を保管したり製本したりする技術は十分発展してきているんですが、これだけ紙を気軽に印刷したり使ったりできる時代になったのはここ数十年の話なんです。
紙が貴重品だった時代は、それこそ優しく優しく甘やかして保管されてきた紙は、いまや1枚数円の消耗品
しかもリモートワークやら出張やらで外まで連れて行く暮らしを、多くの労働者が行うなんて考えて使われだしたのはつい最近の話なんですね。

日本の書類入れのド定番といえばクリアホルダー。
会社に行けば備品としてただで手に入るし、中身も見えて整理しやすい。
実際便利だし、書類の表面は守られるんですが、問題点は持ち運ぶ時に書類がたまに折れてしまうところ。
しなりまくってしまうので、リュックの中だとまわりのものの形に合わせてグニャグニャしてしまうわけです。

うちのお店でも取り扱いのあるidontknow.tokyoさんのSLITは、紙を挟んで冊子のようにできる超便利なアイテムで、私自身も重宝していますが、持ち運びの際には表紙がしなるために少し心配が残りました。
ただ、クリアホルダーにせよ、SLITにせよ。
この形ですでに完成しているので、外骨格的なものと組み合わせてあげればさらなる進化が見込まれるのではないかと思いました。

かっこいいヨーロッパのプロダクトを探してみれば、そりゃあもうかっこいいプロダクトが出てきます。
アメリカのマニラホルダーなんかも大好きですが、ライツ社のパートファイルなんて7ページに仕切られていてその色合いが表紙の端に覗けるだなんてたまらないと思いませんか。
ただ、この手のプロダクトはクリアホルダー同様にしなります
そして7つもページがあるとついつい溜め込んで使いがち。
気がつけばリュックで中の書類だけでなく、外側までぐにゃりと曲がって癖になるなんてこともあり、私のようなズボラな人間はなかなか使いこなせませんでした。

コクヨのクリアホルダーブックはその点、クリアホルダーとクリアファイルのいいとこをフュージョンさせたような出来ですごく感動しました。
その機構は口ではうまく説明できないのですが、順番分けがしにくいクリアホルダーよりも、場所を固定できるため便利。
ただ、これもなかなか荷物の中ではかさばってしまうという欠点があります。

薄く、固く、必要最低限の書類をまとめて持ち歩ける。
そんな道具はまだ、世の中にないのか。
上記で紹介した以上の試行錯誤を繰り返しながら、納得できる商品は見つかりませんでした。
ならば、自分でつくってみよう。
そう考えて、いつも仲良くさせていただいているメーカー、ラコニックさんと作って、気づけばクラウドファンディングをすることになったのが「ドキュメントホルダー IDEAL(アイディール) A4」です。

薄く、固く、挟むだけ【ドキュメントホルダー IDEAL A4】

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ドキュメントホルダー IDEAL A4は、ちょっと自分でもどうかと思うぐらいミニマルな道具です。

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クリアホルダーに入れた紙を挟んで、2つの角についているゴムで挟むだけ。
落下防止も挟み込まれるゴムの力と、3辺にかけられたゴムに引っかることだけで成立するようにしています。

そして、最大の特徴はその硬さ。
ハードカバーノートの表紙のように、厚くて硬い芯材が入っているので、1枚の板のようにしなりを抑えています。
挟める書類の量もコピー用紙で40枚程度、クリアホルダー(紙挟まず)で12枚程度と、すごく割り切った作りをしています。
そこまでしてでも実現したかったのが「薄くて硬い」という使い勝手です。

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前述したidontknow.tokyoさんのSLITで「薄いっていいな」と思った気持ちがここには活かされています。
薄いと、荷物の中でも邪魔にならないんですよね。
SLITクリアホルダーを束ねる道具として、ドキュメントホルダー IDEAL A4はいろんなものを削ぎ落として作っています。

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でも、多分これがタブレットやパソコンと紙が共存する今の時代へのひとつの答えになると思っています。
持ち歩かなければならない書類というのは、本当に厳選したものだけでいい。
パソコンやタブレット、スマートフォンでだいたいの資料は事足ります。

でも、そんな時代でもあえて持ち運ぶとしたら、それは大切にしたい書類でしょう。

契約書類なのかもしれない。
大切な家族が書いた手紙なのかもしれない。
こだわりの紙質やグラフィックデザインの施されたチラシなのかもしれない。
でもそれはやたらめったら多い容量で受け止める必要はないと思うんです。
スマートフォンやパソコンと共存するものとして、「ドキュメントホルダー IDEAL A4」は考えられて作られています。

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ただいま【ドキュメントホルダー IDEAL A4】は2020年10/1〜2020年10/31までの一ヶ月間。
クラウドファンディングという形で販売を開始しております。
A5サイズやB6サイズのノートカバーの方がわかりやすいアイテムなので人気が出るかなと思っていたのですが、作りての心配をよそに、人気のリターンとしてキャンプファイヤのトップ画面でも紹介されるに至りました。

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クラウドファンディングとはいっても、今回のチャレンジは難しいことは一切しておりません。
送料無料かつ、販売予定価格の10%オフにてご購入いただける機会であり、支援さえ頂ければ12月(予定)にはあなたの手元に「ドキュメントホルダー IDEAL A4」は届けられます。

ぜひぜひご共感頂けた方はご支援頂ければ大変嬉しく思います。
ぜひ、紙との付き合い方を新しくする「ドキュメントホルダー IDEAL A4」へのご支援をよろしくお願いいたします。

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