A4コピー用紙活用文具界に激震走る 「PAPER JACKET」がたまらんぞという話
「そこにA4コピー用紙があるからだ」
なぜ、A4コピー用紙を活用する文具を熱く紹介しているのかと聞かれたら、そうこたえざるを得ない。
安価に手に入り、サイズも国際規格、プリンターで印刷をかければ方眼ノートにも罫線ノートにも表情を変えるA4コピー用紙は、私達の最も身近にある文具の一つとっても過言ではない。
私自身も一文具屋としておすすめ文具をセレクトするだけでなく、オリジナルで道具を企画するなど、A4コピー用紙への愛情を注ぎ込んできた。
そして、2022年始まってすぐ、とんでもなく熱いA4文具が早くも爆誕していることを、皆様はご存知だろうか。
それは、Makuakeで既に900万円を超える支援を集めている「BUTTERFLYBOARD®」さんのペーパージャケット。
その桁違いな人気ぶりはどこからやってくるのか。
実際に支援もさせていただいたので、届くのを楽しみに待とう……としていた。
しかし、嬉しいことにペーパージャケットの仕掛け人である福島英彦さんから、「A4コピー用紙文具推しのドケットストアさんに置いて、展示してみませんか?」とお声がけいただくことになった。
既にたくさんの支援を集めているだけあって、プロジェクトページで全ては語られているだろうし、もう語るべき言葉はないのじゃないか?
そんなふうにも思ったけれど、触っていると「うおおおおおおお」と感心してしまう工夫がたくさんあり、
そんなわけで今回は、いち早く届いたこの「ペーパージャケット」を、私なりのニッチな角度からご紹介させていただきたい。
A4コピー用紙を文具にするための新しいアプローチ
A4コピー用紙をメモパッドとして活用するという発想は決して新しいものではない。
それこそこういったよくあるバネ式のクリップボードでも十分使えるし、問題ない人だってたくさんいるだろう。
しかしながら、こういったクリップボードだと、挟んでいる紙がカバンの中で守られずにグチャッとなってしまい、嫌な思いをする人もたくさん出てしまう。
更にはクリップ部分が大きいと、カバンからの出し入れの際にも引っかかるし、荷物としてもかさばってしまうという弱点もある。
私自身もそんなことを考える一人だった。
しかしながら、他のアプローチも存在する。
本のように、クリップで挟んで露出してしまうコピー用紙をカバーして守れるタイプのものや、マグネットの力で紙を挟み込むことでクリップを大きくしないもの、更には2穴パンチで穴を開けて紙を固定するもの……と様々なアプローチが取られてきている。
じゃあもはや工夫の余地など無いのではないか……となるところで、このペーパージャケットは「そんな手があったのか」という工夫が投入されているのだ。
クリップ部分はこの通り、とてもスッキリとしている。
使用されているのはマグネットで、1枚から30枚程度までのコピー用紙を挟むことができる。
しかし、マグネットの力で30枚ものコピー用紙をしっかり保持しようとすると、かなり強い磁力が必要となるため、とても力を込めて開閉しなければならない。
実はこここそ、ペーパージャケットの真骨頂。
裏側の部分に筋目があり、開く際にはテコの原理でかんたんに開くことができる仕掛けが施されているのだ。
gif動画で見るとこのような動きで、さっと開閉が行えてしまう。
その動きがあまりにもスムーズすぎて、展示品を触った方も「マグネット式」であることにそもそも気づかない。
6個の特殊マグネットによる新開発クリップは、国内特許も出願中という新しい技術であるのに、とてもかんたんに扱える。この体験のためだけにでも一度は手にしてもらいたいアイテムと言える。
黄色い紙に印刷を行ったA4コピー用紙をはめ込めば、まるでアメリカの文具として馴染みが深いリーガルパッドのような自然な風合いで、「道具」として新しいのにどこか懐かしい親しみやすさまで兼ね揃えている。
更に、カバーをぐるっと回すと、持ち運びの際にA4コピー用紙がしっかりと守られるところもポイント。
実はここでも、マグネットが役割を果たしていて、閉じた状態での固定と、カバーを背面に回した時に気持ちよく固定を行ってくれる。
使用時には不要となるカバー部分も、背面に回ることでクリップボードとして使う際の強度をしっかり補強してくれているところも素晴らしい。
これならたったままでも使いやすいし、マグネットできれいに貼り付いてくれているので邪魔にもならない。
更には、カバーを付けたときの薄さもペーパージャケットの魅力の一つ。
タブレットよりも薄く軽くカバンの中に入れて置けるので、どこにでももっていける。
Macbook Airで主流となっている13インチとA4コピー用紙は近いサイズなので、ノートパソコンを入れるスペースがあるカバンだと、パソコンと一緒に入れておくと取り出しもしやすい。
実はこの薄くA4コピー用紙を持ち運ぶという取り組みは、私が行った初めてのクラウドファンディングのアイテム、ドキュメントホルダーIDEAL A4で試みて好評を頂いた手法でもある。
福島さんに初めてお会いした際、実は福島さんがこのA4サイズのオリジナルアイテムをご支援くださっていたことがわかり、ペーパージャケットの要素の一つとして影響を与えていたことを話してくださった。
小さな文具屋が企画したアイテムが、こんな素敵なアイテムに少しは貢献していたというのはありがたい話だし、うちももっと面白いものを作らなきゃという熱意もメラメラ湧いてきた。
そんなわけで、このペーパージャケットは、他人事ではないアイテムであり、なにより実際に手にとったことで、そこに込められた工夫と使い心地のたまらない道具としておすすめさせていただきます。
※2024/10/16 こちらのアイテムはメーカーさんが販売終了し、現在は次世代モデルに切り替わっております。
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ペーパージャケットがWIREDさんでも取り上げられたようです
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