マイクロチップの威力
朝の診療開始前に一人の男性が駆け込んできました。
「犬とバイクがぶつかって、犬が死にそうだよ!」
聞けば、この方は事故の目撃者で、現場まで来てくれという事でした。現場までは車で5分くらいでつきました。
大きな幹線道路の脇の歩道に、大型犬が横たわっていて、そのそばに男性が二人。一人は原付バイクを運転していて犬にぶつかった方でした。
30kg以上はあると思われるその犬は、すでに心肺停止で、瞳孔も開いていました。
警察を呼んだとのことで、事故の処理などはおまかせし、犬を動物病院に運びました。動物病院に連れて来ましたが、もう現場で死亡は確認していました。可哀想ですが、おそらく即死であったと思われました。純血種でしたので、マイクロチップを読んでみました。
ピッ
「おお。入ってる。」
アイポへの登録は無かったものの、環境省への登録はあり、日本獣医師会から飼い主様へ連絡してもらい、程なく飼い主様から連絡がありました。
朝、家を出る時は大丈夫だったが、連絡を受けて知人に確認してもらったところ、柵が開いていて逃げ出していたとのこと。
悲しい対面になりましたが、飼い主様のもとにお返しできて本当に良かった。
マイクロチップが入っていなければ、すぐにはみつからず、おそらく合同火葬してしまったことでしょう。時間が経ってからわかっても、遺骨は渡せなかった。入っててよかったマイクロチップ!と思った出来事でした。
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