信託SO(ストックオプション)について

私の経験と私見です。

Ridge-iでも全く他人事でもなく、中長期での優秀な人材へのインセンティブに有効との要望もあり、また周りの導入も増えてたので、何度も検討していました。

結局ギリギリの判断で毎回見送りして、税制適格SOだけ発行してたのですが、まさに結果論として良かっただけで、たとえ導入してたとしても全くおかしくない。

導入を決めた会社の社長の心境を想像しても、会社と社員によかれと思っての意図しかないと思う。信託組成のために社長が自腹を切ってるケースも多いし、自分に付与はできなかったりするので。

なので、導入した企業および、特にすでに上場した企業にとってはホント災難だと思います。。

ちなみに、私の当時の見送り理由は3点でした。

・普通のSOの10倍近くの導入コスト

・特定のコンサルのみが扱える。
=他のファームが扱えないリスクがあるのでは、という金融的な違和感

・リスク発動時の大きさ。
会社も個人もキャッシュがなくなる可能性や、上場できなくなる可能性がこわかった。

私はこのリスクにビビっただけで、逆にこういうリスクくらい飲んで攻めてる会社のほうが、ぐいっと伸びている可能性もあります。。。何が経営者として正しいのか、非常に考えさせられる出来事です。

より良いストックオプションにつながるか?

この騒動の反動として、税制適格の要件や課題が明確になりつつあるのは一つのメリット。

気分一新、作ってしまった信託SOはコストとして割り切って、新しくできるであろう税制適格要件で作り変えるのが一番なんでしょうね。

もし純資産額での組成ができるならば、ほとんどの投資先行の会社にとって1円とかでSOが発行できるようになるのは画期的。むしろ創業者よりも安く株が買えるようになる。

また純資産額ならB/S一つですぐ算定できるので、株価算定でかかってる100万円〜、とかのコストもいらなくなるかも。そうしたらもっと流動的に発行ができるようになり、すごいメリットがある。

ただ、優先株発行してたら流石に乖離が大きくなりすぎるので、直近売買額や発行額と、純資産額との乖離をどの程度認めるのか、が争点になるのかと思います。

所感でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?