見出し画像

まだ、ダメみたい。

二人が選んだのは「死」だった。

その時、死が二人を別つまで、という言葉を思い出した。
あの人は先にいってしまった。
それなら迎えにいくしかないじゃないか。
だって約束したんだ。

「ねぇもしさ、僕が遠くに行っちゃったら、君は追いかけてきてくれるかな。」

今いくよ。君のいるところに。

「あはは、嬉しい。君のことだから、きっと僕の手を引っ張ってくれるんだろうな。」

うん。手、引いてあげるからさ。

「あ、でもね、君は君の好きなことしてほしいとも思うな。僕はありのままの君が好きだからさ。」

君の照れた顔が思い出される。

目を開く。
そこには青い空が広がっていた。

あぁ、まだ君の言葉が私を離してくれないや。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?