んん、ここはどこだ。 目を開けると、俺は白い部屋にいた。 あぁそうだ。 俺は、いや僕は全てを投げ出したんだ。 いつかもらった愛情も、 みんなに与えた温かな心も、 知らずにいられた純潔も、 願ってしまった夢も、 綺麗で汚れた友情も、 自分にもあった少しの誇りも、 あの日繋がったはずの絆も。 残ったのは、 あの世界に一目惚れした白い薔薇 それも、もうじき枯れてしまう 次は何処にいこうか。 もうずっと考えている。 「そう思いながらも、お前は何処にも行っていない。その時
二人が選んだのは「死」だった。 その時、死が二人を別つまで、という言葉を思い出した。 あの人は先にいってしまった。 それなら迎えにいくしかないじゃないか。 だって約束したんだ。 「ねぇもしさ、僕が遠くに行っちゃったら、君は追いかけてきてくれるかな。」 今いくよ。君のいるところに。 「あはは、嬉しい。君のことだから、きっと僕の手を引っ張ってくれるんだろうな。」 うん。手、引いてあげるからさ。 「あ、でもね、君は君の好きなことしてほしいとも思うな。僕はありのままの君が