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東方神起から学べるビジネスモデル

数か月前の話だが、人気アーティスト 東方神起のチャンミンが結婚を発表した。この韓国の人気アーティストは東京ドームだけでなく、巨大な味の素スタジオまで3日間満席にする強力なパワーをもつ。その一人が結婚することを発表したのである。今後、人気に陰りがでるか否かはわからないが、その東方神起から学べるビジネスネタについて、本日は書いてみたいと思う。

現在の東方神起はチャンミンとユノの二人である。以前は5人であったが、残りの3名とは分裂し、現在は2人の活動となっている。韓国には兵役があり、東方神起の二人も2015年から2017年まで兵役に行っている。この兵役明けに行ったあることに、衝撃をうけた。東方神起一斉テストである。

兵役の間の二年間、ライブがない。いつも夏のライブや年末のライブに行っていたのに、やることがなくなり、ファンは暇になってしまうのだが、そうなるとほかのアーティストに浮気するファンも出てくるのである。この間、ライブが全くないので、一部のファンは脱落し、さらに他のアーティストに乗り換えるものも出てくる。そんな中、兵役明け直前に行われたのが、東方神起一斉テストである。

1. LIVE編:2017年4月7 日(金)~10日(月)
2. Bigeast編:2017年5月19 日(金)~22日(月)
3. 楽曲編:2017年6月9 日(金)~12日(月)
4. 東方神起編:2017年7月14 日(金)~17日(月)
すごい、すごすぎる。考え付いたひとは、かなりビジネスセンスが良いひとに違いない。東方神起のマニア度を測るテストであり、しかも優勝するとユノとチャンミンから直接表彰されるのである。これは必至に勉強するしかない!。2年間、すっかりご無沙汰していたライブDVDやCDも聴いて聴いて、聴きまくる。東方神起関連の書籍も読み漁る。そうしないと、一斉テストでトップには立てないのだ。兵役中に、ほかのアーティストに浮気をしていてごめんなさい。もう一度、いちから勉強しなおします。ということで、ファンは必死に勉強するのである。勉強することで、昔のDVDやCDが売れる。書籍が売れる。ファンも盛り上がる。そして、兵役が明けてライブツアーである。多少、踊らされている気はするが、兵役の期間の空白をあという間に埋めた上に、関連商品への波及効果、ライブの動員効果などが得られたはずである。

今なら、一斉テストをネットライブ中に行い、TBSのオールスター感謝祭のごとくZOOMで正解者がどんどん絞られて、最後一人になったら、アーティストと乾杯など、いろいろできちゃったりする。リアルのライブではできなくても、ネットライブだとできることが多数あるのである。

ところで、1986年当時、「天才秋元塾 キミもなれるぞ! おニャン子成金」という本があった。本といっても、学校で配るプリントの更紙のような紙に、片方におニャン子の写真、片方に原稿用紙のマス目が書いているだけである。当時の価格は500円。確か、おニャン子の写真を見て、君も作詞をしよう!というものだったと記憶している。優秀な作品は、次のおニャン子ソングに一行入れてくれるというのである。当時の高校生、大学生は必死になって、作詞を行い応募することになる。そして、我に返る。「あっ、またやられた!」。しかし、その息子たちも、同様にAKBのCDやDVDを買っていたりするので、親子二代でやられてしまうわけである。このままだと、うっかりすると三世代続けて、秋元マジックにやられることになるかもしれないが、それはそれで幸せな気がする。

一斉テストも作詞コンテストも、ここには心をくすぐるなにかがある。この一斉テスト。私は個人的には非常に参考になった。テストで育ってきた我々は、テストとなると準備するのである。いい点を取りたいのである。そのために、勉強するのである。テストを行えば、①テスト事業として、②試験勉強するための参考書など出版事業として、③諸々教える教育事業として、様々な拡がりを作ることが可能である。一見、自分のビジネスとは全く関係がないところにも、いろいろな発見があるる。

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