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ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

The House That Jack Built
鑑賞:2019/06/22、記事公開:2020/12/3
監督・脚本:ラース・フォン・トリアー

殺人鬼モノと聞いて。
ラースフォントリアーだから、というか
ラースフォントリアーだけど、という微妙なところ。
好きな作家だけど、観た後に疲労を引きづるので警戒。


作品は幸か不幸か面白かった。
マットディロンというのがパンチが効いていて良い。そしてまさかのブルーノガンツ。クレジットで確認したら本人だった。過酷な撮影してなきゃいいけど。

内容は多分にキリスト教やヨーロッパ文化の引用だらけのようなのでどれくらい理解できていたかは不明。
ジャックの切ない生き地獄に涙。

※※ ネタバレあり ※※

note追記
ラース・フォン・トリアー作品としてはわかりやすいほうかも。
個人的には、主人公が芝刈りの風景に幸せを感じることに自覚できていないというところが泣ける。そして、彼は地獄の恐ろしさを全く理解できない。楽ができる道があるなら躊躇なくそれを選ぶ。それと引き換えのリスクがどんなものか全く考えることができない。そういう感覚の持ち主だからこそ、残酷な殺人(多分当人には残酷ではないと思う)をやってしまう。ただのアイスクリームじゃ飽きたから、今度はクリームを乗っけてみよう。というくらいの動機なんじゃなかろうか。
そんな残酷さも幸福も感じ取ることができない人生は、彼にとって地獄もそんなに代わりはないように見える。
自分の人生も地獄もそんなに変わらないなんて、想像しただけでも耐えられない。そんな残酷なお話にみえた。まあこれほど切ないお話もない。

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