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シンプルに突き抜けたガンアクションシリーズ最新作。祭りがはじまる「ジョン・ウィック:コンセクエンス」見た

John Wick: Chapter 4/2023年製作の映画
鑑賞:2023.9.29 記事公開:2023.9.30 改定:2023.11.8
監督:チャド・スタエルスキ
脚本:マイケル・フィンチ、シェイ・ハッテン

 一作目は見送り2から劇場で鑑賞。シリーズを重ねるごとに独自色が強くなり面白くなってきたのでも期待。久しぶりの祭りに向けて前三作を直前で予習。準備万端。今回は真田広之とドニー・イェンが楽しみ。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ネタバレアリ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

止まるところを知らない!新鮮なアクションシーンが次々と。

見ている間は至福の時間だった。高めの画面密度で素早いアクションが展開されるので、IMAXは見やすいかもしれない。それでも初見では何がどうなってるのか追いついていくので精一杯なので、2回目あたりでじっくり堪能するのにもいいかも。

 映画はらしさが更に増していて楽しい。
アクションシーンはやはりパリの凱旋門周辺から教会前階段は良かった。3シリーズ作ってきてまだこんなにアクションのアイデアがあるのかと、驚くばかり。
「Hotline Miami」のような俯瞰での室内近距離銃撃戦も面白いアイデアだった。キアヌじゃなくてもよくない?ってなりそうだけど、面白いからという理由でやってそう。そのためにわざわざ火を噴く弾丸作るシーンを入れたのか、というくらい楽しんで作ってるのが伝わってきた。
 敵キャラがどんどん魅力的になってゆくのもまた良い。今作のメイン悪役ビル・スカルスガルドはもちろん良かったけど、ロシアの金歯がとても良かった。殺し合う4人が一堂に会する展開も良かったし、そこからのポーカー流れも良かった。どうせ撃ち合うのはわかっているのにも関わらずちゃんとドキドキワクワクさせる演出が進化していると思った。口だけのクズ系かと思いきや意外と動きが素早くて回し蹴りなんかも綺麗。「なぜおとなしく死なない?」と名台詞も飛び出してキャラの造り込みに唸らされる。ただのやられ役に何重にもアイデアを載っけるサービス精神。

さらにパワーアップするキャスティング

 注目の2人、親友のドニー・イェン、真田広之はもちろん、ノーマークのノーバディも最高だった。犬も無事でよかった。今作はなんと言ってもドニー・イェン。まさかハリウッド大作で2回目の座頭市にはびっくり。東洋人には盲目の剣士であって欲しいというアメリカ人の切実な願いが伝わってくる。サングラスに白いタートルネックとファッションも絶妙。アクションは最高、ストーリー的にも誰もが好きになってしまう展開で、製作サイドのドニー・イェンへの熱い思いが激しすぎる。ラーメンを啜るシーンが長い!

 ちなみにこのチーム、ローレンス・フィッシュバーンの使い方がピカイチなんじゃ無いだろうか。

もう配信が待ち遠しい

 ストーリー的にはいつものヤツにも思えるけど、だんだんアクション以外のパートが増えてる気がする。さすがに長いお付き合いで、キャラそれぞれに思い入れもあるからかしら。コンシェルジュなんかはシリーズ通しての貢献度が高すぎていろんな意味でアツくて泣けてくる。
 兎にも角にもジョン・ウィックを見る喜びが堪能できて幸せすぎた。

シリーズを見返したので、雑感を。

 一作目は、アクションがそこまで趣向が強くないのと、本家ボーンシリーズから「アウトロー」「イコライザー」や「ザ・コンサルタント」と同時期に似たような作品が溢れていてすっかり見過ごしていた。
(上記作品は後から見たけど、どの作品も個性があっておもしろかった)

 最初はガンスタントのみに振り切ったものだったけど、だんだん世界観に個性が現れているのは面白い。
 通しで見て印象的だったのは、一作一作評価される度に、自分たちのやっていることに自信を得て、よりやりたい事をできるようになっていた過程が見れた気がした。
 ワイルドスピードのようにその時々で車を使った凄そうなことを予算の限り何でも屋るような方向ではなく、何か世界観に基づいているのが面白い。
 3,4作目からは、カンフーのエクスペンダブルズのような様相。
 悪役が何とも言えず良い。

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