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20201016 ニコ動的プレゼン!

今日は当直明けでした〜。
2日分と思いますが、なんか前日のこと既に忘れとる笑
ちょっと確認しながら想い出してみます。
(※写真は以前頂いた奈良の柿の葉ずし。美味しかった〜)

午前

【朝カンファ】

・黒色唾液どドパコールⓇの話題。L-dopaを内服している方で、唾液や舌が黒色変化することが知られています。酸化マグネシウムと一緒でも出やすいみたいです。様々な機序が在りますが、興味深かったのはマラセチアとの関連でメラニンもしくはメラニン様化合物を生成し、黒色変化するとのこと。興味深いです。同様のことは鉄剤もありえます。

・VTE初期治療として通常ヘパリンから開始されることが多いですが、近年DOAC開始レジメンが少しずつ出てきています。代表格として名前を聞いたことがあるのはAMPLIFY trialですね。低分子ヘパリン+ワーファリンとの非劣性を検証したRCTで、VTE再発についての非劣性が証明されていますが、さらに出血性合併症については、アピキサバンの方が優位性が示されています。

・その他、EINSTEIN trialというのがVTE・PEそれぞれに対して、また日本も含めた国際共同研究で行われています。ということで、最近は血行動態が安定していればDOAC開始もありかなあと思います。

【授業・ICTラウンド 他】

・某大学の薬学部の授業でした。毎年恒例になっていて、インタビュー形式で進んでいくもので、いつものメディカルライターの方と心地よい時間でした。今年は例年とは違い、オンラインでしたので、何か普段とは違う試みがしたいなあと思って、こんなアプリを使ってみました。

・いわゆるニコ動的なプレゼンを作れるもので、インタラクティブでリアルタイムなリアクションを見ることができて、普段よりも楽しくできた様な気がします。若い世代相手には結構あり!なアプリですので、興味のある方は是非!

・ICTラウンドでは、血液培養陽性例・耐性菌検出例・長期抗菌薬投与例などを対象にみていますが、診療科や病棟によって結構傾向が異なるなという印象です。同一菌が複数、別患者から出ている場合には、アウトブレイクも考慮する必要があるので要注意です。

・CREはやはり心配な菌のひとつになりつつあります。ただ、IPM耐性でCRE判定はされてしまうけれど、MEPMは感受性がある、という場合にカルバペネムで治療して良いか?という疑問があります。実はカルバペネムのMICによって治療推奨が異なる可能性があります。

・ある研究ではカルバペネム単剤で治療する場合、
▶MIC≦1μg/ml 予後良い
▶MIC≧2μg/ml 予後不良

とされているので、2を超えていたら他選択肢を推奨したら良いかなと思います。

午後

【昼カンファ】

・症例検討。下腹部痛と下痢の高齢男性症例。市販の下剤を頻回に使用していた中で、頻脈発作も出現。頻脈はPSCTだった訳ですが、下腹部痛も強くなってきてどうよ?という症例。

・下腹部痛は波がなく持続的。頻回にトイレに行くと軟便が少量出る様な状態で、血液検査では特記事項無く、腹部超音波も異常なし。なんでしょう??

・実は市販の下剤に抗コリン成分が入っていて・・・結果、”下剤による尿閉”という一例。実はPSVTに対して処方されている抗不整脈薬の中には抗コリン作用のある薬剤が入っていることもあり、要注意ですね〜となりました。なかなか興味深かった!

・本日は後期研修医振り返りでした。1ヶ月皆様お疲れ様!

【午後外来】

・フリースタイルリブレ導入例。今さらですが、少し初めて来ています。妊婦さんも適用が通ったので、だいぶ低侵襲かつ分かりやすく血糖評価ができるようになってきてますね。昨日は、体制作りでした。アボットのソフトウェアをダウンロードしたりしました。

・睡眠時無呼吸患者を疑う患者さんで、CPAPどうする?という話題。さて、CPAPの効果はみなさん、どの程度と考えていますか?Uptodateからで恐縮ですが
▶AHI(無呼吸低呼吸指数)の有意な減少(5件のRCTのMA)
▶眠気・生活の質・認知機能・うつの有意な減少(22件のRCTのMA)
▶血圧低下(sBP 4.2mmHg、dBP 2.3mmHg)(AASMのMA)
▶心血管イベント・死亡率には有意差なし(AASMのMA)

・結構びっくりなのは死亡率の低下と関係しないという話。なんとなく突然死を減らすために使っているのでは?と思いますが、実は死亡率を減らしたというランダム化比較試験はひとつもなく、死亡率低下と関係したのは観察研究だけです。

・若年世代のがん患者さんの経済サポートは結構課題です。この世代はAYA(Adolescent and Young Adult)世代とも呼ばれ、がんの罹患率や死亡率も低く、サポートが受けにくい世代です。40歳以降になれば介護保険の2号被保険者で介護保険が利用できますが、40歳以下の若年がんのサポート体制は脆弱なのです。

・しかし、行政毎にサポート体制がでつつあります。例えば佐賀県は在宅ケアサポート体制を打ち出していますし、

・宇都宮市も体制作ってますね。少しずつ拡がると良いなあ。

https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kenko/1023038/1023048.html


ということで、帰ります!
明日はオンライン一大イベント!
楽しみです〜

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