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あの日広げたAbemaの新しい地図、目的地はカタール。

FIFAワールドカップ2022カタール。日本代表は注目が低かった開催前が嘘のような熱狂でベスト16。ネイマールとロナウドの涙、メッシ悲願の初制覇と、にわかでも知っているスーパースター達の激闘が感動を呼び、興奮度インフレ状態のまま幕を閉じました。

全64試合無料配信のAbemaTVが注目されています。筆者の視聴頻度は正直高くないのですが、今年はそんな自分でもはっきり分かる程の快進撃でした。開催期間中は開局史上最高視聴数を連日更新。日本vsクロアチアは2300万人に到達しました。

有料だと那須川天心vs武尊の「THE MATCH 2022」がPPV売上25万件=50億円。有料無料問わず景気が良く、「ウマ娘」ならぬ勝ち馬に乗った感があります。

この2つを機にネット(スマホ)でのスポーツ観戦PPVが定着。15分の格闘技から2時間弱のサッカーまでスマホを横にするか、テレビに繋げて見るようになりました。地上波でのタダ見が当たり前だった所に、見たいものにお金を払う習慣もついて北米のビジネスにも近づきました。外的要因あれどAbemaが起こした革命といえるでしょう。

ただ私的にAbemaの革命は5年前の「72時間ホンネテレビ」が最初だったと思うのです。「新しい地図」お披露目の場が当時、普及していなかったネット番組。週刊誌でネガティブな噂が散々飛び交っていた事もあり「何か起きるかも」という予感から、注目していました。

都落ちではないSMAPの頃と変わらないスケールの大きいロケをリアルタイムで。しかも森くん登場のサプライズ。「ここ浜松?、え、競艇場?」、「森くん出るの?」、「マジ??」みたいなコメント欄の盛り上がりを一緒に見て共有する感じが持てたし、これが実現できないテレビの窮屈さを実感したのを覚えています。

番組は月1となり定期的な活動の場を提供。後日、公正取引委員会からの注意があった件もAbema Primeでしっかり取り上げました。今や3人とも充実の活動を送っていますが、これが無ければ、復活はもっと遅かったでしょう。Abemaの革命は国民的スター復活の請負とタレントの権利を守った事だったと思うのです。

最近では坂上忍のように地上波でやる事一周した人から、TKO木下に渡部とまだ障壁がある人まで幅広く出演。藤田社長による巨額投資はようやく回収がスタートしたところと思われます。これに挑まんとする対抗馬は同じくテレビ資本のParaviに、PPV失敗の経験値があるU-NEXTとdTV。新規のDMM等。

来年のWBCはどうするのだろう。確かTBS独占だったような。地図を広げるのは一人だけではない。鬱屈な日々を忘れてくれる楽しみに期待です。

追伸。Abemaは格闘技中継のセンスをもう少し向上して欲しい。

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