キノコ狩り前の世界には、もう戻れない|美食倶楽部@野尻湖
決定的な体験をすると、パラダイムが変わって違う人間に生まれ変わるようなことがある。僕にとってキノコ狩りは、まさにそれだった。費やして消す「消費」だけではもう幸せになれない時代に、験して体に刻み込む「体験」の価値は絶対的だという確信を強めた1日だった。
正直「キノコ狩り」という言葉は、あまりシズらない。でも、「都会では絶対に流通できない何十種類のキノコ」があり、それらのいくつかは「採って山を降りる間に劣化していくほど鮮度が命」で、「そこから出る唯一無二の出汁が極上」とテンションのあがる話を聞いて山に突入。そしたらほんの数時間後、僕は「キノコ狩り後の世界」を生きることになった。
美食倶楽部を、ただつくって食べるだけでなく、食べものの根源につながる体験も一緒に楽しめるような場にしたい。生産者や料理人などの食のプロたちがつながり、その土地土地の「美しい食」コンテンツが生まれるような場にしたい。そしてそれらが全国でつながり、そのネットワークの中で人やものが流通していくようなコミュニティを育てたい。そんな思いで、全国各地の皆さんにお声がけをしている。
ご縁つながったゲストハウスLAMPが、美食倶楽部@野尻湖の舞台。季節に応じて地域の食材の生産現場を体験し、料理をして、飲んで食べて盛り上がる。地域の食を題材に、外に人と中の人がかきまざる。そんな美食倶楽部イベントを定期開催する「イベント型」の美食倶楽部だ。
それは、奇跡のように美しかった
紅葉の美しい11月初旬。キノコ狩りシーズンの最後に、キックオフとなるツアー&イベントを開催した。山に入って道なきみちをかき分けキノコを採って、料理をつくって、サウナに入っての極上の1日。
文字はここまでにして、あとは写真を楽しんでもらいたい。撮影は、「東北食べる通信」立ち上げから一緒してきている玉利さん。あがってきた写真を見てぶっとんだ。山の美しさ。命の美しさ。食卓の美しさ。伝わったら嬉しい。
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