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「これからの飲食店の形」として期待しかない美食倶楽部@新潟が立ち上がりました

たとえば居酒屋は、BARでもRESTAURANTでもない、その間でもない、ジャパンの誇る素晴らしいコンテンツだと思う。中学の頃から居酒屋でバイトをして社会人(死語?)としての基礎を学んできた。居酒屋に限らず専門店でもレストランでもカフェでも、飲食店には食だけじゃなく建築も音楽もアートも文化も全てがつまっていて、夢がある。飲食店が、好きだ。

でも飲食店を続けるのは大変だ。「老舗が●十年の歴史に幕」「原価高騰で打撃」「飲食倒産件数が過去最悪クラス」みたいなニュースは日々目にする。お客さんは常に新しいものを求め日々ブームは変わるし、若い人が減っていく中で働き手を集めるハードルはこれから下がることはないだろう。食材と生産者をリスペクトしてしっかり払いたいけどその分お客さんから頂かなくては成り立たない。横を見ると大手が規模を生かして信じられない値段で一品一皿を提供している。

それでも毎日お店をあけ、働く人とお客さんも集め、無駄を出さずに利益をだし続けなくてはならない。どう考えても大変だ。

こうした思いは↓投稿にもまとめていて、ひとつの考え方として「サービス提供範囲のリストラ」=調理も配膳もお客さんがする飲食店の形として、美食倶楽部の形も提案していた。

そうした中、頼もしい仲間が美食倶楽部に加わった。

JR新潟駅の駅構内にある「TABI BAR & CAFE」を運営する鈴木将さん。駅構内という立地を生かし「観光案内所も兼ねた飲食店」というコンセプトで特徴あるお店を運営している中だったが、さらに一歩進んだ取り組みとして、美食倶楽部@新潟をスタートさせることにした。

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将さんがイメージするTABI BAR における美食倶楽部の形は、上で筆者が整理した「サービス提供範囲のリストラ」に留まらない。地元のコミュニティと外部からの旅人たちが混ざり合う、言ってみたら食をテーマとしたサロンのようなものだ。

「美食倶楽部はまず、新潟の食のプロたちのコミュニティの場としてつくっていきます。農家さんやワイン醸造家といった生産者や、シェフ、フードコーディネーターといったつくるプロ、それにソムリエや私たちのような伝えるプロが自然と集まるようなしかけをつくっています」

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(昨年11月に行われたプレオープンの様子。上で語られた「新潟の食のプロ」たちが集った)

「なので美食倶楽部@新潟は、まずはクローズドで、これまでの私たちのつながりを中心に、そこから紹介制でじわじわ広げていく形をとります。一方で、外部の旅人や全国の美食倶楽部会員の方に対してもオープンに開いたものになっていきます」

描いている世界はこういったものだ。美食倶楽部があることで、TABI BARは地元のコミュニティのたまり場になっていく。そして外部からの旅人と彼ら/彼女らとをつなぐ役割を店舗が担うことで、店員や観光パンフレットではなく、そこに集う食のプロ達が自然と地域のガイドになっていく。

言い換えると、飲食店と顧客におけるサービス提供範囲のリストラに留まらず、そこに地元のコミュニティという新たなプレイヤーが登場しているのだ。

美食倶楽部@新潟はまだまだ始まったばかり。描いた世界は本当に実現するのか。これからが楽しみです。

★美食倶楽部@新潟に触れてみたい人!★
今週末2月23日(日)に、長岡で美食倶楽部ツアーが開催されます。現地集合の現地解散。江戸時代から続く摂田屋、山古志エリアの雪国の食文化を学び、体感するフィールドワークです。会員限定ですが、若干名の空きがあるため、美食倶楽部のLINE会員限定で参加いただけるようにいたしました。詳細ご希望の方は、美食倶楽部LINE(↓)より話しかけてください。

美食倶楽部@新潟のページはこちら!


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