キュウソネコカミの歌詞のように表現したい
人に見られる文章を書くからには、
含みのある深い言葉を書きたい。
想像をかき立てるようなワードセンスを見せつけたい。
とか、思ってしまうけれど、
一方で、無理矢理きれいな言葉とか深みのある言葉に置き換えなくたって、
その言葉を探してる過程をそのまま表現してしまえばいいのでは、
なんてことも思う。
キュウソネコカミの歌詞を見ているとね。
好きなキュウソネコカミの歌詞6選
今日は、キュウソネコカミの作詞力から、
物事をストレートに、そして少しブラックに表現することを学んでみよう。
彼らの表現には、俳句の美しさの対極にある、美しさがある。
“売れてくれ、売れないで”
『推しのいる生活』
<『ギリ平成』収録曲>(2018年)
私たちはかっこつけて「矛盾」とか「葛藤」とか「アンビバレンス」とか使いたがるが、
売れてくれ、売れないでぇぇぇぇ!
これぞストレート。
“見なくていいのに見ちゃうね 2ちゃんのまとめを見ちゃうね”
『ファントムヴァイブレーション』
<『ウィーアーインディーズバンド!!』収録曲>(2013年)
彼らは日常用語をそのまま使う。現代人のスマホ依存を描いた一曲。スマホはもはや俺の臓器。
“ファッションミュージック鳴らせないと生き残れないこの世界では、俺が何か叫んだところでキャッチーじゃないと誰も聴かない”
『ビビった』
<『チェンジザワールド』収録曲>(2014年)
私がキュウソネコカミを聴くようになるきっかけになった一曲。
挑戦的で、辛辣で、やさぐれてるけど、結局音楽めっちゃ愛してね?
“年号速攻跨いだおかげでほぼ変わらんのに
謎の先輩感”
『ギリ昭和』
<『ギリ平成』収録曲>(2018年)
ギリ昭和生まれの彼らだからこそ書けるユーモアのある歌詞ですね。
平成3年生まれからしたら、3年しか違わないのに謎の先輩感。あるある。
“舞台外国キャスト日本人もはやコント逆におもろい”
『NO MORE 劣化実写化』
<『にゅ~うぇいぶ』収録曲>(2017年)
漫画原作の実写化に対するディスではあるのですが、
最後には「意外と見てみたらおもろかった」「自分の目で見て決めろ」とフォローもして、ただ単に批判やディスりに終わらないで曲を〆るところが彼ららしいです。
“あぁ、僕は何も出来ないくせにバカにして
努力も挑みもしていなかったよ”
『わかってんだよ』
<『にゅ~うぇいぶ』収録曲>(2017年)
ネタ系の笑える曲を紹介してきましたが、最後の1曲は泣けてくる曲でもある、『わかってんだよ』。
自分の醜さとか嫌いなところと向き合って表現するヤマサキセイヤさんはかっこいいと私は思います。
あとがき
以上、私が好きなキュウソネコカミの歌詞6選でした。
うまく言葉が見つからなかったり、
何か綺麗事のような文章が書きたくなるようなときも、
時には彼らのように、
ぐちゃぐちゃなままの生の感情をストレートに拾って、
人の心を掴むような表現ができるようになれたらなぁと思ったのでした。
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