読書感想-看守の流儀

各章に小さな逆転。それらを積み重ねた一冊の終盤で、大きな逆転。よく練られた構成を楽しめた

■刑務所という、外から隔てられた場所を舞台にしている。読み進めるだけで、未知の世界を覗くよろこびがある。どんな取材をしたのだろう

■受刑者も刑務官も人間であるから、そこにドラマがある。「ガラ受け」は印象に残った。刑務所内の経緯だけでなく、過去の罪への苦しみと救済が濃く描かれていた

■更正とはいったい何か。規則で縛るのか、心を揺さぶるのがいいのか。もちろん小説の本題からは外れるだろうが、問題意識の入り口に立たされた気がした。

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