読書感想-「完全なる証明」マーシャ・ガッセン
意図せず、またロシア(ソ連)が登場する本を読んだ。
完全なる証明、とタイトルにあるが、「完全なもの」は世の中とは相容れないことが多い。
ドストエフスキーの「白痴」は、まさにそんな話だった気がする。人間として完全でありすぎるがゆえに陥る不幸、みたいな。
しかしロシアという国は、人間の美も醜も、とことん煮詰めるようである。
不思議な国であり、外国人である僕たちが「理解できた」と勝手に思うのはきわめて危険な国でもあるのだろう。
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