読書感想-複眼の映像

「羅生門」や「7人の侍」は、いかにして生まれたか。黒沢明と組んだ名脚本家が、その秘話を綴った

■アクションと映像美があっても、ストーリーに必然性がなければ作品は精彩を欠き、観た人は欠陥を肌で感じる――繊細な世界だ

■複眼とは、黒澤が取り入れた「共同脚本」の仕組みのこと。執筆を推進する人、舵を取る人が分業された態勢で、名脚本は編まれた。アクセルとブレーキの案配こそ、創作の要であると思い知る

■人物像の作り込み方や着想の仕方など、ヒントが随所にあった。何より、「一字でも二字でも字を書こう」の心意気を見習いたい。

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