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2023年4月新刊|『are you listening? アー・ユー・リスニング』

東京レインボープライド2023に出展した先週末。
熱気がハンパない!皆さんの表情が最高!と思いながら、たくさんの人に直接本を届けることができ、とても幸せな時間でした。

4/20(木)に発売したばかりの新刊『are you listening? アー・ユー・リスニング』も多くの方に手に取っていただきました。
好評発売中の本書の中身を少しだけご紹介します。



ルーの愛車はスウェーデン製 サーブ・96 赤!巻末には設定資料のラフ画も収録。

家出をし、あてもなく彷徨っていた少女ビーと、大叔母の家に向かっていた自動車修理工のルーが偶然に出会い、物語は始まる。
何かに駆り立てられるかのように、2人はルーの愛車で西を目指す。


ビーは特に鬱屈としている印象。車窓から暗いテキサスを見つめる。

少しずつ、少しずつ、この旅の経緯や自らの過去を話しだす。しかし腹を割って語り合うわけではない。目を合わせたりもしない。
運転席と助手席、向かい合うことはなく、ただ同じ方向に進んでいるだけの2人。


名付けたのはビー。どうしてダイヤモンドにしたのか知りたいところ。

偶然みつけた迷子の子猫。ダイヤモンドと名付けたその子の首輪には「ウエスト」という住所が書かれていた。
ダイヤモンドをお家に戻してあげることが旅の目的に加わり、道を急ぐ。そして物語は不気味に動きだす。


セリフのフォントといいスーツの色合わせといい、明らかに怪しい男たち。

何かを企む男たちに追われ始める2人と1匹。
狙われているのはどうやらダイヤモンドらしい。ダイヤモンドに隠された秘密とは…?


ジブリ作品にも影響を受けた作者。『ルパン三世 カリオストロの城』っぽい1ページ。

ルーとビーは仲良しというわけではない。
でも、寒そうにしていれば上着を渡すし、運転に疲れていたら休みなよと声をかける。配慮に満ちた2人の距離感が、読んでいて心地よい。


「are you listening?」までの2人のやりとりに心が震える。

無理をして語る必要はないし、語らせる必要もないという前提があるからこそ、2人は少しずつ距離を縮める。そして、自分自身の傷やトラウマと向かい合っていく。


空中に伸びてうねる道路! ファンタジーの要素も満載で引き込まれる。

奇妙なロードトリップの果て、行き惑っていた2人が見つけ出したものとは? そして、ダイヤモンドに秘められた力とは……!?

不安、焦燥、鬱屈……2人が抱えるものは小さな車には載せきれないほど大きくて重いもの。しかし、それでも自らハンドルを握り、前に進むことを諦めない。そんな2人の姿は私たちに自ら道を創り、歩むことへの勇気を授けてくれる。



アメリカ・ニュージャージー州出身、若くして各賞を総なめにした作者のティリー・ウォルデン。
彼女から日本の読者に向けたメッセージが届きました。

こちらこそうれしいです!ありがとう、ティリー!

ルーとビーが狭い車の中で話をしたように、あなたも私も胸の内の孤独や不安について、もっと話しませんか。『are you listening? アー・ユー・リスニング 』というタイトルは、ティリーから私たちへの呼びかけのようにも聞こえます。その声が聞こえたら、是非この本を手に取ってみてください。

トゥーヴァージンズ 営業  露﨑



 

■書誌情報
発売日:2023/4/20

作者:ティリー・ウォルデン
訳者:三辺律子

本体価格:2,400円(+税)
仕様:A5/並製/320ページ
ISBN:978-4-910352-34-3


■著者プロフィール
ティリー・ウォルデン Tillie Walden
漫画家、イラストレーター。1996年生まれ。アメリカ・ニュージャージー州出身。The Center for Cartoon Studiesを卒業し、現在同校で講師としても活動している。2015年『The End of Summer』でデビューし、2作目の『I Love This Part』とともにイグナッツ賞をダブル受賞。ウェブ連載発の『On a Sunbeam』ではアイズナー賞候補となり、2018年刊行の自伝的グラフィックノベル『スピン』(河出書房新社)では史上最年少でアイズナー賞を受賞。本作も2020年のアイズナー賞を受賞した。現在はニューハンプシャー州レバノンで愛猫のスタンと暮らしている。

■訳者プロフィール
三辺律子 Ritsuko Sambe

翻訳家、大学講師。東京都出身。訳書にマリコ・タマキ、ジリアン・タマキ『THIS ONE SUMMER』、ジョーン・エイキン『ルビーが詰まった脚』、ブリジット・ヤング『かわいい子ランキング』、デイヴィッド・レヴィサン『サムデイ』、サラ・クロッサン『タフィー』など多数。



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