タクシーフードデリバリー「GO Dine」のプロダクト全体像をご紹介
こんにちは!
株式会社Mobility Technologies(MoT)プロダクトマネージャーの坪井(@twoboy3104)です。
現在、弊社は「プロダクトマネージャーブログリレー2022」を発信させていただいています。今回はその中の1記事です。
今回のテーマは”タクシーデリバリー専用アプリ”「GO Dine」のプロダクト全体像のご紹介です。
なお、先日プロダクトづくりのための挑戦とその成功・失敗談を綴るアドベントカレンダー powered by プロダクト筋トレにて、「GO Dine」の立ち上げにまつわる苦しみ・やりがいを投稿しました。
事業立ち上げの背景含めた経緯や取り組みの詳細については、上記記事もご笑覧いただければと思います。
「GO Dine」について
プロダクト概要・特徴
「GO Dine」を端的に説明すると、「高級価格帯に特化した、タクシーでお届けするフードデリバリーサービス」です。
これまでも海外・国内含め、非常に多くのフードデリバリーサービスが展開されていますが、高級価格帯に特化したプレイヤーはほぼ不在状態です。そこにこれまでタクシーアプリ「GO」で培ったタクシーネットワークのアセットをフル活用して、タクシーで銘店のお料理をお届けするサービスを提供しています。
プロダクトの目指す姿
「GO Dine」の取り組む事業領域は、「移動(物流)」×「飲食」というレガシーな巨大産業がかけ合わさる稀有な領域です。
高級飲食店にとっては、コロナ禍での新たな顧客獲得の手段、また既存顧客とのこれまでとは異なる新たな関係性構築の手段としての活用ができます。他方、タクシー業界にとっては、「旅客(お客様)」営業以外の「貨物(荷物)」の需要創出という機会につながります。
その両者の課題解決につながるプロダクトを作ることで、ひいてはお客様への満足度の高いサービス・新たな価値をご提供することにつながっていると考えています。
そんな思いを持つ「GO Dine」プロダクトタグラインは「家で味わう贅沢を」。
ユーザー・レストラン・タクシー業界の三方良しとなるような社会的価値の高いサービスを今後も提供していきたいと思っています。
プロダクト全体像
「GO Dine」のプロダクトは大きく分けて下記の3つのプロダクトから構成されています。
ユーザー向けアプリ
レストラン向けアプリ・WEB管理画面
乗務員・事業者向けプロダクト
このうち、ユーザー向け・レストラン向けのプロダクトは「GO Dine」のために新規開発、乗務員・事業者向けプロダクトは「GO」のプロダクトを活用し、両システムを連携させることで実現しています。
ユーザー向けアプリ
ユーザー向けアプリでは、他フードデリバリーアプリと同様、料理の注文からお届けまでの一連の体験をアプリ内で完結できるように
・料理の注文(クレジットカードでのオンライン決済)
・料理のお届けのリアルタイム通知
などを代表的な機能として提供しています。
特にタクシーアプリのノウハウを活かし、リアルタイムに車両の位置情報やステータスを連携することで、「今どこにいるのか」「いつ届く見込みか」という情報をよりスムーズに通知できるようにしています。
開発観点では、Flutterを採用することで、各OSごとのソースコード管理が不要になり、実装工数を軽減。iOS/Android両OSのスマートフォンでスピーディーにアップデートできるようにしています。
その他非常に重視している点は、高級店・有名店のお料理の魅力が最大限伝わるように画像やレイアウトに非常にこだわっているところです。
・可能な限り画像は別撮りとする
・サイズも一覧性・操作性を阻害しない範囲で大きく見せる
という点を意識しています。
また、店舗・料理のブランドや品位を損なうことがないよう、トンマナもデザイナーが中心となりこだわり抜き、高級感・おもてなし感を持ちつつ、親近感のあるものとなるよう作り込んでいます。
レストラン向けアプリ・WEB管理画面
タブレット用アプリはユーザー向けアプリと同様、FlutterでiOS/Android両OSのタブレットで利用できるよう提供しています。
特徴としては、専用タブレット不要で使えることを意識して開発しました。というのも昨今のデリバリーサービスの普及に伴い、飲食店内には各サービサーが提供するタブレットで溢れかえってしまっています。
そこで、「GO Dine」ではその負荷を軽減できるよう、スタンドアローンでアプリが利用できるようにし、既に店舗で持っている端末で利用できるようにしています。(なお、未保有の店舗には弊社から専用タブレットを貸与しています)
タブレット用アプリではなるべくシンプル&最小限の機能や情報表示にとどめ、詳細確認や各種設定はWEB管理画面に寄せています。
<タブレット用アプリ>
・ユーザーからの注文の簡易確認・承諾
・タクシーのリアルタイムな状況確認・通知
<WEB管理画面>
・ユーザーからの注文の詳細確認や変更、承諾
・営業状態や店舗・料理情報などの各種設定
ちなみにWEB管理画面は弊社運営事務局の管理画面としての役割も持っており、個別に管理画面を開発する工数が発生しないよう意識した構成としています。
乗務員・事業者向けプロダクト
先述したとおり、乗務員・事業者向けプロダクトは「GO」のプロダクトをベースに、車両へ配車がかかるように開発しています。そちらの基本的な構成については、こちらの記事が詳しいのでご参考ください。
主な機能としては、以下のようなものがあります。
・乗務員への配車依頼機能
・事業者での運行管理機能
ただし、これらのプロダクトはもちろん"タクシー配車"を前提とした作りとなっているため、「GO Dine」では"宅配"に特化した対応をしています。
具体的には「貨物」としての法律で規定された営業が守られるよう
・「貨物」として設定された運賃での計算
・スーパーサイン(車外への表示灯)への「貨物」掲示板の設置促進
・料理受取時、お届け時の注意点が記載されたメモ表示
など細かな点も含めて、カスタマイズしています。
特に宅配での配車依頼はまだ始まったばかりで、不慣れな乗務員さんもいらっしゃる状態です。そんな中お料理を丁寧にお届けいただけるようご尽力いただいているため、なるべく操作面でタクシー配車と異なる点が軽減されるように心がけています。
強みと課題点
まず強みについて。
高級飲食店にとって、ビジネスモデル・運用どちらの観点でも、安心・安全にお届けできるデリバリープラットフォームを提供できていることは強みの一つだと思います。従来のデリバリープラットフォームでは、高い料率や配達員の質を懸念して参入できなかったというお声をいただいていました。
その課題を解決したことで、高級飲食店に特化したユニークなポジションに入り、かつその先のユーザーにデリバリー体験を提供できていると思います。
またタクシー業界にとっても、これまでの車両機器・システム構成を維持しつつ、「宅配」に最適化したプラットフォームを導入できるメリットもあります。
一方で、まだまだ各プロダクトで提供できている価値は非常に最低限の内容に留まっています。もちろん注文からお届けまでスムーズに満足度の高い体験が提供できるようには作り込んでいます。
しかし、よりユーザーと飲食店にとって、リッチなデリバリー飲食体験としてはできることはまだまだあります。個々のユーザーに最適化された案内が届いたり、リピートしてくださるお客様に店舗から特典をつけられたり、、などなどやりたくてもできていないことばかり。
冒頭で述べた「移動」×「飲食」業界の課題解決にインパクトのある価値提供という観点では、まだまだスタートラインに立ったところです。
フードデリバリーという枠組みにとらわれず、ペインの深いところに刺さるプロダクトを目指していきたいです。
絶賛仲間を募集しています!
上述したとおり、まだまだ道半ばなプロダクトです。ペインの深い巨大産業の掛け合わさる稀有な領域でチャレンジできる醍醐味は保証できると思いますので、少しでも興味を持っていただけたら、まずはカジュアル面談でお話しましょう!
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