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とだわらびSDGs通信 Vol.3【株式会社マイニッチ】

地元企業のSDGs取組を発信する【とだわらびSDGs通信】
第3弾は株式会社マイニッチ様にご協力いただき、菅原専務にインタビューを行いましたので、その模様をお伝えさせていただきます!

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ごみは素材や大きさ、出所によって処分方法が異なる

浅井(インタビュアー):それではよろしくお願いいたします!まずお仕事の内容を教えて下さい。

菅原専務:産業廃棄物処理業と解体業をしています。産業廃棄物というのは、ざっくり言うと事業所において、事業を通じて排出されるごみの事です。ごみの種類によっても一般廃棄物、産業廃棄物に分かれます。

浅井:生ごみなどは一般廃棄物ですか?

菅原専務:出てくる場所によって違います。
例えば爪楊枝を例にしてみると、お店から出てきたごみか家庭から出てきたごみか、出所によって違います。
赤ちゃんのおむつと老人のおむつ。家庭から出てきたら一般廃棄物、老人ホームや病院から出てきたら産業廃棄物となります。

浅井:へー!そうなんですね。知らなかったです!

菅原専務:産業廃棄物は20種類くらいあります。その中の木くずは建設工事から排出されたもの。製造等に関係ない業種から排出された木くずは一般廃棄物となります。例えば、飲食店のテーブルの廃棄については一般廃棄物となります。建設工事や製造に伴って排出されたものではないので産業廃棄物とは分類されないのです。

浅井:どういったものが産業廃棄物の中で多いんですか?

菅原専務:多分一番物流が多いのは建設工事で出てくる建設廃棄物です。出てくる量が多いし重みがあります。

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解体工事で出た廃棄物の多くはリサイクルへ

浅井:解体業も行っていらっしゃるということですが、どんな解体の依頼が多いですか?

菅原専務:建て替えや更地にして売り出したい不動産事業者の方から案件がきたり、今だと内装の解体などの依頼が増えてきています。
そこで出たごみをうちの置き場で分別して処分会社に持っていきます。
木くずやコンクリートは再生可能ですので、木くずに釘がついてたり、壁紙がついていたりするのでそれを取り除き、分別しています。

浅井:それは大変な作業ですね、、、ところで、循環型社会を目指すうえで3R(リサイクル・リデュース・リユース)は重要ですよね!それにしてもそんなに手間がかかっていることは知りませんでした。しかも廃棄物の処分は1か所ではないんですよね?

菅原専務:そうです。例えば段ボールは燃やすより、リサイクル業者に持っていくほうが安いです。紙を燃やして灰を処分するのもお金がかかる。紙を加工・販売し、その利益分は処分代金から少し引くことができます。
当社では段ボール、紙、プラスチック、スクラップ金属、ガラスビンなど、手を加えきれいな状態にしてそれぞれの場所に運搬しています。

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外国人でもホームレスでも仕事がないならうちで働け

浅井:御社では外国人の方を多く採用されていますが、そのようになられた経緯やご苦労されている点についてもお話を聞かせてください。

菅原専務:
亡くなった祖父が外国人でもホームレスでも仕事が無いならうちで働けという人だったからですね(笑)

その頃からパキスタン人との人脈があり、当社には35年くらい働いてくれていたパキスタン人の方もおりました。残念ながら最近母国に帰られましたが。
外国人は家に上げたくないなど、知らず知らずのうちに差別を受けています。例えばごみ回収といって、住民の方と触れ合う方が外国人であること、市などに委託をうけている会社などは気にする部分はあると思います。
我々の仕事の中でも、運搬で外国人が行くと本当に日本語が分かるのか、家に上がられるのが嫌だという意見もあります。

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私も初めての一般家庭のお客様に訪問する際には、日本人の従業員を行かせたほうが良いと思ってしまっていました。(まさか外国人が来るとお客様が思っていなくてびっくりされるので)
自分が大丈夫であると思っていたとしても、大多数の方や高齢者の方は気にされる。
そういった風土を無くしていく必要があると感じています。

もちろん日本人と同じ給与水準です

浅井:外国人を雇用する上で気を付けている点などはありますか?

菅原専務:そうですね。ビザの手続きや免許の更新、本物かどうかの確認も必要ですね。
食文化については特段問題はありません。食事はそれぞれ自由にしています。自分でカレーを作ってきて食べている人もいれば、ファーストフードを食べる人もいるし、様々です。
詳しくは把握していないですが、イスラム教の人は金曜日のお昼にみんなで集まって御祈りをしています。

休暇については外国人従業員の母国の文化を尊重し、取るようにさせています。(旧正月みたいなものなのか・・)
数か月休んで、戻ってこないこともありますし、1~2か月は休むが具体的に何日とかも決まっていないなど、そのあたりは容認しています(笑)
ひげもOKです。宗教上重要ですしね。僕の3倍くらいの方もいますから。ターバン巻いている方もいますが、お客様の前ではヘルメットかぶってねとは伝えています。

外国人と日本人の給料の差はありません。

仕分け後処分場降ろし写真

株式会社マイニッチ様のSDGsの取組み

浅井:本業そのものがSDGsに取り組んでいるといえると思うのですが、何か他にSDGsを意識した取組みを行っていらっしゃいますか?

広い範囲で言えば、『目標7エネルギーをみんなに そしてクリーンに』の部分で再生可能なエネルギーに関わっています。将来的には処分会社を作り、処分フローを作っていきたいという気持ちもあります。

それから解体の方で言えば、例えば解体現場で家同士が近い場所で解体工事があるとします。
『目標11 住み続けられるまちづくりを』の『ターゲット6番 廃棄物の管理に特別な注意を払い、環境上の悪影響を軽減する』の観点から、本来は重機で2,3日で終わるところを時間や人のコストはかかるけれど、できるだけ手で解体を行うなどしています。
また事業とは別になりますが、事務所移転と同時に電気をすべてLEDに変えたことですかね。

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地域の方へメッセージ

浅井:ありがとうございます。それでは最後に地域の方へメッセージをお願いします。

菅原専務:SDGsは分かりやすいようで、分かりずらい部分もあるかなと思います。
自分たちの本業が社会や地球環境にとって何を求められいて、どうすれば喜んでもらえるかをそれぞれが真剣に考えて、それをSDGsという共通の指標に照らし合せながら、具体的な行動にうつしていくことが大切だと思います。

最後に

株式会社マイニッチ菅原専務、取材にご協力いただき誠にありがとうございました!雑談の中で『リサイクルできずに埋め立てられてしまうごみ(下ゴミ)』の話もしていただきました。ゴミの埋め立て地もこのままだと、あと何年かでキャパを越えて寿命になってしまうということです。

・無駄なものを買わない ・ものは長い間大切に使う ・不要になった家具や電化製品は捨てずに売却したり譲渡する 

など事業者の方々もそうですが、個人レベルでも3Rを意識して生活していきましょう!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


6/12(土)、6/13(日)6月例会 在留外国人交流事業 『言葉の壁を乗り越えよう』 https://note.com/twjc2021/n/n54ab1df19a75

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