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ACLの3部化のおさらい

2024/25シーズンからAFCチャンピオンズリーグの形式が改組され、3部制になる。これについて、現在までに分かっていることを大まかに確認する。

1️⃣AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)
参加クラブが東西各16→12に絞り込まれ、施行形式が大きく変わる。

2️⃣AFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)
新設。東西の各々で1~10位クラブが約1チームずつ出す。施行形式は旧ACLほぼそのまま。

3️⃣AFCチャレンジリーグ(ACGL)
既存のAFCカップの後継(フォーマットもほとんど同じ)で、ACLに出られない国のための国際大会で、Jリーグから出る可能性はまず無い。

枠配分

枠配分はWikipediafooty rankingsのものが一致しているのでおそらくこうなるのだろうが、まとめると以下の表のようになる。

(左)今シーズンのACLの出場枠 (右)改革後のACL各tierの出場枠
「C」はカップ戦王者を示し、リーグ1位と2位の間に挟まるのを原則とする模様。

現行ACLでは、グループステージ勝ち抜け率で、西のサウジ(+イラン・カタール・UAW)、東の日韓は飛びぬけており、5位以下のリーグ(西のウズベク、東の豪やタイなど)は参加はするが数合わせ以上の活躍を見せることはあまりない。この対応として、

  1. 強豪リーグだけが参加し、数合わせ枠を廃した「エリート」リーグへ改組

  2. 強豪リーグからの参加数を抑え、中堅リーグにもグループステージ勝ち抜きやタイトルへのチャンスを開くようにしたACL2を新設

という形の変更と見てよいだろう。

欧州の改革ではCL, ELの下にCL枠を持たない国向けのUECLを増やしたが、アジアの場合は元々ACLと、ACLに枠のない国向けのAFCカップがあり、ACLを2分割した感じだが、基本的にはACLE = CL, ACL2 = EL, ACGL = UECLのような対応関係になっている。

ただ、本家CLが複雑な予選を経て全リーグに出場チャンスがあったり、ビッグリーグでもUECLに参加義務があるのに対して、ACLの3部制ではACL2とACGLの間に明白な境目ができている。

プレーオフ施行形式

プレーオフ(PO)の施行形式はまだ分からないが、ただ枠配分だけ見ると単なる2クラブ間のH&Aノックアウトというわけでは無さそうである。また、PO敗退組は下tierに回ると説明されている。

  • ACLE:本戦出場2枠を3クラブが争い、落ちた1つがACL2に回るようだ。

  • ACL2:単純な数では本戦出場5枠を6クラブで争う仕組みのように見えるが、JリーグがACL2のPO(地区7位以下)に出る可能性はほぼないだろう

施行形式

ACLエリート

  1. リーグステージは地区別に12チーム参加、8試合を行って上位8チームを抽出するスイスドロー形式。全クラブと対戦するわけではなく、公平なH&Aでもない。あくまで下位4チームの足切りという扱い。

  2. 16強は地区ごとに、リーグステージ上位8を抽選で振り分けH&Aで対戦

  3. 8強以降はセントラル一発勝負。8強がそれぞれ東西対決になる

リーグステージは12チーム参加、8試合を行って上位8チームを抽出するスイスドロー形式
16強は地区ごとに、リーグ上位8を抽選で振り分けH&Aで対戦
8強以降はセントラル一発勝負。8強がそれぞれ東西対決になる(この図のエンブレム表記を見る限り)

ACL2

  1. リーグステージはしばらく前のACL同様、東西各々で4グループ作り、H&Aのラウンドロビン(リーグ戦)を行い、グループ上位2位が16強に進出。

  2. 16強~準決勝までは地区ごとで、H&Aで勝ち抜けを決める。

  3. 決勝のみ東西対決の一発勝負。

リーグステージはしばらく前のACL同様、東西各々で4グループ作り、H&Aのラウンドロビン(リーグ戦)を行い、グループ上位2位が16強に進出。
16強~準決勝までは地区ごとで、H&Aで勝ち抜けを決める。決勝のみ東西対決の一発勝負。

ACGL

現行のAFCカップとほぼ同様と思われる。基本的にAFC内の地域連盟(西アジア、中央アジア、南アジア、ASEAN、東アジア)のPOを勝ち抜いた4カ国がグループステージを行い、決勝ラウンドを行う。

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