再会⑤【メイの記憶】
「その話が全部わからなくても
いいってことぐらい僕にはわかっているよ」
その言葉から私は余計に混乱しました。
私のそのままを受容してくれるような口ぶりです。
あれ?ナツキがツインレイなの?
とも脳裏をよぎりましたが
いや、まさかまさか、、まさかね、、、と
理性も出てきて、頭の中は格闘していました。
ツインレイは
手が似ていると、
何かで読んだことがあります。
私はなんどかナツキの手を見てみようと思っていたけれど
指先しか見ることができず
あれ?やっぱり違うんじゃないかな。
とも思ったり。
黄色も見当たらないし(笑)
確信も持てません。
何を話していたのか
そこからは実はあまり覚えていないんです。
ただ覚えていることは
「今日の天気なんて、ないんだよ。この時期。
ずっと曇ったり雨だったり
昨日なんて雪だったんだから。
明日も天気悪いんだよ。
今日だけだよ。こんな青空が見えたのは。
メイさんが来たからでしょ」
とかそんなことをナツキが言って
それをどうとらえていいか、
私の感覚のままとらえていいのか
(私の感覚だと、宇宙的な祝福に思えたのです。。)
それとも
ナツキは接客業なので
お客様全員にそういうことを言う術が備わっているのかもしれない
とも思ったり
ふと、テーブルを挟んで向き合っている
距離が
すごく遠く感じました。
もっとそばに寄れば、何かわかるかもしれない。
そんなことを感じていました。
でも、扉の向こうでは
スタッフの方が動いていらっしゃる姿も見えます。
迷走しながら話をしている中で
「メイさんとは今世だけじゃないよね、
縁からの付き合いだよね」
とかそんなことも言っていたような気もします。
さらに混乱する私。
頭の中は理性と本能と潜在意識と顕在意識と
まぁ、大騒ぎだったんだと思います。
そのときのことを
今ナツキに聞いても
ものすごく混乱してたね、と言われるほどですし。。
話をしたり、ふと二人の間に静けさがやってきたり
そんな会話をただ続けていました。
そんな中、隣から声がしました。
「面接の方がいらっしゃいましたよ」
その日は、新しいスタッフの面接があったそうです。
私はお店の方に席を戻し
ナツキはそのまま小屋に残り
私は
この状況をどう判断していいのかわからず
また、もとの場所で
窓の外を眺めているだけになりました。
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