あなたはわたし(4)【ナツキの記憶】
と、
突然風が吹き抜けました。
いえ、吹き抜けたように思いました。
しかし、それは風ではなく、駆け抜ける人でした。
「ピンクの人、みーつけたっー!!」
ピンク??
それは聞き覚えのある声でした。
メイ!?
華やかで、喜びいっぱいの声。
と、風・・・。
そして、右腕にしがみ付かれる重み。
はっ!?
さらに柔らかな感触・・・。
胸!?
だいたい、赤だし。ピンクじゃねーし。
腕とられているし。そんなに仲よくねーし。
胸、押し付けるくらいしがみ付いているし・・・。
俺、男だって知っているでしょーし・・・。
そして駆け抜けて、僕の間でくるりと向き直り、満面の笑顔で笑うメイが僕の前に立っていました。
なんでそんなにうれしそうなの!?
そして、意外にメイさんグラマーだし・・・。
けして若くない僕なのに、今更にメイの女の部分を意識してしまい、少年のようにドキドキしていました。
と、当時にメイのテンションの高さに、びっくりしていました。
今日は、不思議な日になりそうな気がする・・・。
それでも、メイの明るさに引っ張られたのか、なにか心がウキウキしてきました。
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