一歩踏み出すこと①【メイの視点】
私、メイには皆さまご存知のとおり
まだ家庭の中におります。
離婚のタイミング。
それは宇宙にお任せするしか
私たちに方法はありませんでした。
それがどのように行うのか
どのようなことになるのか
さっぱり想像がつかなかった。
それは来年かもしれないし、再来年かもしれない。
それぐらいに思っていたのです。
11月のある日、
私はナツキの用事についていきました。
そこはナツキの実家の近くで
彼の実家のお墓があるからと
お寺に連れて行ってくれました。
お墓に足を踏み入れた時
風が吹き始め
色とりどりの葉っぱが
青空に舞い始めました。
まるで、それは、フラワーシャワーのように
私たちに美しく舞い降りてきたのです。
私たちは祝福されているのを感じました。
お墓の前に立って
私たちは挨拶をし
それぞれ手を合わせました。
私は、助けを求めたかった。
出口の見えないこの状況を
どうしたらいいんだろう。
すると、また風が吹いてきました。
「流れに任せなさい」
そんなメッセージを受け取りました。
そ、それだけでいいんですか?
そう聞き返しても
流れのままに行きなさい
と、返ってくるだけ。
私は緊張していて
受け入れてもらえるか不安でもありました。
ずっと身体は強張っていました。
ふと、目を開けると
ナツキはずっと待ってくれていたようでした。
緊張している私を察知してくれていたようでした。
ナツキはそっと抱きしめてくれて
キスをしてくれました。
それは何か儀式的なようにも思えました。
そして、その日の夜、
ついに宇宙はタイミングを送ってきました。
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