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歴史読み 枕草子 清少納言の挑戦状

先に借りることができたのでまずこれから。
枕草子は、学術的には 日記段、随想(随筆)段、類聚段(日記・随筆以外)に分けられていて、みんな知っている「春は曙・・」は随想段となる。この本は、日記段を時代背景に合わせて読み解いてゆくもの。枕草子そのものを読むのではなく、研究結果、著者の解釈についての本になる。現代語訳よりももう一段注釈が増えたものと言える。清少納言がなぜ書こうと思ったのか、何を書こうと思ったのかを解釈している。

古文はその記述や、言い回し、出てくるものが現代と違うので、その翻訳にとらわれてしまうが、こうした、筋を通して全体解釈されたものを読むと、ただ、「あれはいいもの」とか「あれは見苦しい」のようなことばかりで書かれたものではないのだな、ということがわかる。どこまで行っても本人が、「こういうことを書きました。そういうつもりで書きました」といったものが出てこない限り、正解はないが1000年前にいた人が書き残したものがあり、そこには、いろいろな思惑と、生活があったことが読み取れるのが面白いと思う。

街歩きがさらに楽しくなるものがあるといいな