悶絶スパイラル
すっかりエッセイづいているこの頃。今回は三浦しをんさん。もう展開が怒涛の展開としか言いようがない。
エッセイは物語ではないので、日々の生活の中から気がついたことを取り上げて書かれていることが多い。が、このエッセイは、果たしてすべて実際の生活で起こっていることなのか?周りの人たちの立ち振る舞いが物語すぎる。実際そうなのか、はたまたちょっと(?)盛られているのか、実際は違うけれど、しをんさんが見聞きしたものが脳内に伝達される途中でブースト(改変)されるのか?いやいや、そこは作家さんだから、脳から腕をたどって、文字に変換されるときに、視覚的表現が自然と付加されるに違いない。
冒頭から「日常エッセイ」とか「ほのぼのエッセイ」というレッテル貼りが大嫌い、と書かれていますが、この本を読んで、そのレッテルを貼る人はいないんじゃないかと・・・。
最初の話題は「電車男」。これを読んで思わず、映画版を見てしまった。影響力が強すぎる。この他にもジョジョの不思議な冒険や、ガラスの仮面などの話がさらっと出てくる。もうわざわざ説明など入りませんよね、っていうくらいで。まあ、この本に手を出す人はそうなのかも。そうなのかもだけど、数年経ってもっと下の世代の人が手を伸ばすことも考えられるのでは?なんといっても、本業は作家さん(失礼)。小説で興味を持って、エッセイ側に来る人たちは置いてけぼりになってしまうのではないかと、余計な心配までしてしまう。
なんだか、自分の文体もおかしくなって来たので、次の「ミラクルエッセイ」も読むぞ!
街歩きがさらに楽しくなるものがあるといいな