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【全ての道は】2021シーズンJ1リーグ順位予想大会まとめ【●●へと通ず】

 みなさんこんにちは、ちくわ(@ckwisb)です!

 Jリーグももう開幕じゃん!!!というわけで、昨年に続いて二度目となるJ1リーグの順位予想大会を開催させていただいておりました。

 (※すでに回答期限は終了しています)

 有効回答総数はなんと192件。前年の86件と比べるとなんと2倍以上の回答をいただくことができました。みなさん、回答・拡散のご協力、ありがとうございました!

 皆様から集まりました順位予想の集計と分析を、今週月曜に開催した順位予想キャスでの話題も踏まえてまとめていきます。今年のJ1の展望を総ざらいできる記事になっていると思います!(キャスのアーカイブは下記リンクからどうぞ)


キャスに参加したパネラーの皆さん


がちゃさん/東京サポ(@sumihiga

せこさん/川崎サポ(@seko_gunners

りゅうたさん/仙台サポ(@ryu___

96さん/浦和サポ(@urawareds96

お市さん/マリノスサポ(@iMaggoTs_09

ヒロさん/マリノスサポ(@hiro121720_yfm

と私(ガンバサポ)、の計7名。


全体集計結果の前にパネラーの順位予想をどうぞ

 標題の件、こちらになります。

パネラー順位予想


 ……いや個性の無さ!!!


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 一応言っておきますと事前打ち合わせはしておりません。優勝予想は7人中6人が鹿島ACL圏の三連単でも7人中6人が同じ選択でした。去年はもう少し個性があったと思うんですが、ガチに当てにいこうとしすぎた結果全員の回答が似てきてしまったということでしょうか。なぜか7人中5人が清水7位予想なのも笑います。繰り返しになりますが事前打ち合わせはしておりません。実際のところは皆さんともに個性あふれる思考プロセスが繰り広げられており、その全貌はキャスアーカイブにて。大事なのは結果ではなく内容。


全体集計結果

 そして192名の英知を結集した順位予想の集計結果は下記の通りです。

全体順位予想

 予想順位の「平均値」「標準偏差(≒予想順位のぶれ)」「最頻値(そのクラブの予想順位として一番多く出てきた値)」「前年順位との差」、と4つの要素を並べてあります。

 加えて、「平均順位」「標準偏差」の2つの数値を使ってこれをグラフに落とし込んでみたのが以下。各クラブに対する期待がうまく現れているグラフになったと思います。

順位予想グラフ

全体集計のグラフや表から読み取れること

川崎と鹿島の二強予想。

・次いで名古屋、東京、ガンバ、マリノスの4クラブが上位争いのラージグループ形成。

・上位6クラブと7位予想・広島の間には大きなギャップが。予想では「上位争い」と「中位以下」が明確に別れている

・そこからはだらだらと右肩下がりになっているが、平均順位上は札幌とセレッソ大分と横浜FC鳥栖と仙台の間にそれぞれ比較的大きめのギャップあり。ここが 中位 / 残留圏 / 降格 の切れ目 という予想か。

・標準偏差(≒予想順位のぶれ)が一番大きいのはセレッソ。次いで清水浦和。監督交代があったクラブは、どこに置くべきかが難しかったことが見てとれる。

・逆に標準偏差が一番小さかったのは名古屋。ここまで圧倒的に安定予想なチームは去年にもありませんでした。これがマッシモの力……。

・ロティーナを放出したセレッソは前年順位差マイナス8。一方ロティーナを招聘した清水は前年順位差プラス8。つまりここから導かれるのは1ロティーナは8ということです。今年9位のチームはロティーナを呼びましょう。優勝できますよ。

・セレッソの順位平均は12なのにも関わらず最頻値(そのクラブの予想順位として一番多く出てきた値)は17位。どうやらどこかにどうしてもセレッソに降格してほしい勢力がいるらしいな(すっとぼけ


ポジネガ指数

 ここからはキャスで取り扱った小ネタをいくつか。

ポジネガ指数

 前回好評だったポジネガ指数(サポの順位予想と他サポの順位予想を比較して、どのぐらい乖離があるかというものを調べたもの)についても算出しています。

 順位予想という性質上、上位予想されるチームほど低く、下位予想されるチームほど高くなりやすい性質がある指標なのですが、特筆すべきは清水の指数の低さ。他サポから見たロティーナ新監督、およびオフの豪華補強への評価の高さと比して、現実的な側面も見据えた清水サポの心境がうかがえる数字が出ています。

 異彩を放っているのが唯一サポ順位予想が他サポ順位予想を下回った神戸。サンプル数は1しかないので偏った意見かもしれませんが、リーグ戦で6連敗フィニッシュとなった三浦監督への期待感の低さが見て取れます。しかし、昨年同じポジネガ指数がマイナスに触れていた名古屋は最終的には3位となっていますので、あ、あきらめないで……


順位予想版ダービーマッチ

順位予想版ダービーマッチ

 今回は更に順位予想版のダービーマッチなるものも企画してみました。ダービーの対戦相手がそれぞれ相手チームをどのように予想しているのか?といった観点での分析。比較的サンプルの多かったガンバとセレッソ、川崎とFC東京でそれぞれ集計してみてます。

 まずはガンバとセレッソ、大阪ダービーですが、どちらのチームも相手方チームを全体平均よりかなり低く予想しており(しかもどちらも似たようなマイナス数値安定した仲の悪さを見て取ることができました。

 そしてFC東京と川崎、多摩川クラシコですが、こちらは川崎→FC東京が全体平均よりプラス、FC東京→川崎が全体平均よりマイナスも、大阪ダービーほどではないということで、我々ほどギスギスしてない感じが定量的にも出てくる結果となりました。

 川崎-マリノス、鹿島-浦和、ガンバ-浦和、鳥栖-福岡などなど、やろうと思えばネタはたくさんでてくるので、キャス中には元データをいじりながらちょこちょこ算出してました。気になる方は聴いてみてください。


各チームごとのトピックまとめ

 ここからは各チームごと、キャスで出たトピックをざっくりまとめていきます!

・川崎(平均2.39、予想1位):前年圧倒的な差をつけてリーグ優勝したチームへの評価はやはり高いが、ネガティブ要素としてはシミッチの適応と左足への依存度、ボール非保持に回った時のもろさ、ACL過密日程を踏まえたDFラインの稼働率などが話題に。加えて中村憲剛ロス元年を乗り切れるか、チームマネジメントにも注目。

・鹿島(平均2.74、予想2位):中国からのオファーを蹴ったエヴェラウド含め主力がほぼ残留、加えてブラジルで実績充分の助っ人2名補強と本気度の見えるオフシーズンで優勝予想の対抗馬筆頭。ACLがないことで日程に余裕があることも高評価。ネガティブ要素はCBの選手層。犬飼-町田の1stセットがどこまで稼働できるか?

・名古屋(平均4.59、予想3位):J1主力クラスの大量補強でオフシーズンの評価は上々。一方で、柿谷どう使うの?CF誰やるの?など来シーズンのサッカーの形が見えづらいことは話題に。あと、取ってきたは良いものの、ほんとにマッシモは使うのか、結局ボランチより後ろは去年のメンバーを使い倒すなんてことになるのでは……という意見も。

・FC東京(平均4.92、予想4位):地獄の日程を乗り越えてタイトルを獲得、「タイトルがタイトルを呼ぶ(長谷川監督)」期待。昨年と比較してACLがなく日程が緩いのはポジティブな一方で、青木の補強はあったとはいえ昨年見出しきれなかった4-3-3が確立できるか、終盤勝ち点を落としがちなチームを勢いに乗せ続けることができるか、などがタイトルへの壁になるという予想。

・ガンバ(平均5.11、予想5位):昨年は2位だが、ACLの過密日程と現実的な戦術に振り切ったサッカーを見ての下方修正予想か。新戦力と新戦術を同時に適応させ、過密日程を乗り切るというタフなマネジメントが求められる1年。昨年チームとして手に入れた勝負強さを活かしていけるか。うまくいけば更に上位に、そうでなければ大きく崩れる危うさも。

・マリノス(平均5.28、予想6位):予想は前年順位より上方修正されるも、得点源だったエリキ、サントスの離脱が響いた予想か。新戦術から見て取れる柔軟性を高めていく方針に対して、ベクトルを揃え切れるかがカギ。昨年も一部で試していた戦術でもあり、ACLがないこともあって仕込みは進みやすいことが予想されるが、コーチングスタッフが合流できていないことは不確定要素のひとつ。

・広島(平均9.07、予想7位):某氏の「まずは広島を10位に置いてそこから順位予想を始める」という意見に全パネラーが首肯する安定の中位予想が話題に。全ての道は広島へと通ず(タイトル回収)。96さんの分析では、ここ数年単位での失点数は川崎に次いで少なく安定した成績を残している一方で、サイドを主体とした攻撃面での迫力が年々薄れているのが中位予想の遠因か。今年は4バックに取り組むという報道もあり、読めないチームのひとつ。

・清水(平均9.11、予想8位):ロティーナ招聘と大量補強で前年順位から大きくジャンプアップしての8位予想。補強の動きも早く緊急事態宣言による鎖国前に新戦力を全員入国させられていたのも高評価。一方で、多すぎる新戦力から1stセットを定めるのにどのぐらい時間がかかるか、セレッソで活躍していた藤田・デサバトのような絶対的ボランチの不在がどう影響するかなど、チームビルディングの進捗が浮沈のカギを握りそう。

・柏(平均9.13、予想9位):オルンガの離脱が大きなファクターとして取り上げられる一方、キャス内で話題になったのはバックラインの弱さ。上位進出するには攻撃・守備のどちらかにもう少し強みが欲しい。復帰した上島に期待がかかる。また、「困ったときのオルンガ」が使えなくなった中、昨年はバックラインから繋いでいく戦術はハマっていなかった印象なので、ここに新たなバランスを見出すことができるか。

・浦和(平均9.97、予想10位):リカルド・ロドリゲス新監督のもと刷新を図っている浦和。頭数が揃え切れていない選手層や、レオナルドなど重要戦力の流出も踏まえると中位予想は妥当、というのは浦和サポ96さんの言。一方、補強のラインナップなどを見てもプロセスに一貫性があり、これまでの反省を踏まえ、シーズンの進捗が悪くても「続けていく」一年になると予想。三年計画の三年目に向けた種まきのシーズンとなるか。

・札幌(平均10.69、予想11位):オールコートマンツーマン、というピーキーな戦術に対して、主力が抜けたバックラインを中心に戦力が整っているかどうか、パネラー陣の中でも「読めない」評が多かったチーム。チームのペースをコントロールできる荒野の負傷離脱や、ミシャ監督のキャンプ不在など不安要素はあるも、はまればスペクタクルな一年になるかも。

・セレッソ(平均12.20、予想12位):クルピ監督の就任、選手の大幅入れ替えなど、今年最も読めないチームの一つという評。標準偏差は唯一の4ポイント台。躍進の屋台骨だったデサバト・ヨニッチのセンターライン離脱はかなりのマイナスになっているはず。前線・二列目には人材豊富なので、そこでバランスを見出せるかで大きく色の変わる一年になりそう。

・神戸(平均12.71、予想13位):三浦淳宏監督の留任、主力の西が流出、補強の目玉のリンコンは入国できず、イニエスタは怪我、と、ほとんどネガティブな話題ばかりだったオフシーズンの神戸。昨年のACLを薄い選手層で戦わざるを得なかったことも踏まえ、やっぱり何だかんだで出せるお金がないのでは、という意見も。1stセットの破壊力は間違いないので、日程の緩くなった今年は好転する要素も辛うじてあるが……。

・大分(平均13.42、予想14位):岩田・鈴木・田中達也など、主力中の主力がゴッソリ引き抜かれたことで厳しいシーズンになるのでは……という予想。それでも残留圏にとどまっているのは、やはり片野坂監督への高評価が伺える。長沢・坂・上夷など、粒ぞろいの新戦力をどう活かしていくのか楽しみ、というパネラーの意見も。

・横浜FC(平均14.67、予想15位):流出した選手は多かったが、中盤から後ろは残し、前線の補強はしっかり、と、積み上げるところは積み上げてチーム力の向上を図るスタンスが見て取れる。昨年J1を戦い抜き、残留順位で乗り切った下平監督の手腕も評価された形か。

・鳥栖(平均15.08、予想16位):多くの主力が引き抜かれたことで、主に戦力面の評価から順位を落とした形か。一方で、もはや若さを売りにしたチームなので、思い切りの良さ、やるべきサッカーの浸透の速さは折り紙付き。今年もニューヒーローの台頭に期待。

・仙台(平均16.52、予想17位):前シーズン中は散々な結果でありオフシーズンもネガティブな話題が先行していたが、手倉森監督の就任からチームの雰囲気は上向き、実績あるメンバーの補強もあった。サイクルが回っている現在のJ1で手倉森監督がどこまでやれるのかは未知数だが、残留争いに強みのあるスタイルの監督であるとも言えそう。

・徳島(平均17.00、予想18位):主力の流出はほぼなく、補強も進み戦力の上積みはできたが、緊急事態宣言により新監督が入国できずキャンプに合流できなかったのは大きなマイナスポイント。ポヤトス新監督はロドリゲスと同じスペイン出身の監督だが、前監督の戦術はスペインの主流と似て非なる部分も見られるため、やはりチームビルディングは難航するのでは、というパネラーの評価も。

・湘南(平均17.66、予想19位):主力の流出が相次ぎ、期待のウェリントンも未だ入国できずと、厳しい戦いが予想される。ただ、そんな中で若手が開眼し厳しい戦いを乗り切ってきたのも湘南というチームだった。今年も予想を跳ね返す新たな戦力は出てくるか。

・福岡(平均17.73、予想20位):昇格の立役者だったセランテス・遠野・増山などの流出が大きなマイナスポイント。バックラインの戦力は維持できており、穴埋めの補強も進んでいるが、守備型の戦いで昇格したチームが軒並み苦戦しているのが昨今のJ1。これまでのチームとは違った成果を残すことができるか。


編集後記

 今年も非常に興味深いデータが集まり、読み応えのある順位予想になりました。サンプル数が一気に増えたのも色々なアイデアを思いつくきっかけになったので、皆さんには改めて感謝申し上げたいと思います。

 一方、本丸の順位予想について。昨年はピタリ賞の最高が6つ(→emoさん/@lasstothe_Dream こっそり表彰します。おめでとうございます!)。6つ当てるだけでも凄いんですが、やはり目指したいのは全一致。サンプルが増えた今年は出るかピタリ賞。一部ではピタリ賞に僕が焼肉奢る、みたいな話も出ているようですが、一応この企画はがちゃせこラジオpresentsである、ということだけは伝えておきますね。

 今年も中間振り返り、最終振り返りなどやっていきたいと思いますので、みなさまどうぞ最後までお付き合いください。

 とはいえ予想が当てにならないのがJリーグの風物詩!皆様今年も一喜一憂しながら傷をなめ合いながら一年頑張りましょう!

 優勝はガンバ大阪!(これ毎年恒例の定型文にしますから)


ちくわ(@ckwisb

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