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「一杯の宇宙」


「一杯の宇宙」

グラスに注ごう
透明の液体
いっせいに炭酸
生まれて消えて

知ってるかい
この泡ひとつひとつ
全部が宇宙なのさ

指が弾く
グラスの中は大渋滞

このひと泡の
宇宙に生きる者たちは
その長い一瞬を
グラスの中で
繰り返しているのさ

グラスを挟んで会話する
きっとふたりも
炭酸の泡の中

いつか弾けて
消えるまで


 藤家 秋さんの企画「炭酸刺繍・盛夏編」への参加作品です。
#炭酸刺繡

 爽やかにするつもりだったのに、何故か儚い雰囲気の結末になってしまいましたよ…? なんでだ!?


 最後まで目を通していただき、どうもありがとうございました。