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モーリシャス事故から1ヶ月

 2020年7月、モーリシャス沖で起きた座礁事故は大変大きなニュースだ。大量に流出した重油は今もなお回収作業が行われている。

#COMEMO #NIKKEI

 さて、今回は船舶の事故に関連して表紙の写真のリバティ船という船の事故について紹介する。溶接の業界では大変有名な事故である。
 リバティ船は1941年頃からアメリカで大量生産された輸送船で、当時としては画期的なブロック工法+溶接工法で製造された。2708隻も製造された内1/3以上が損傷または沈没したという事故が起きた。

 破壊が生じた原因は鋼材の溶接性不良であるが、当時は溶接による鋼材強度の変化等の知見が浅かったためだった。この事故により、破壊力学という工学が体系化され、衝撃値という材料の性質を定量化された。

 このように、昔の人は失敗から多くのことを学んできた。モーリシャスの事故の原因は様々な報道がされるものの真相は分からないが、他山の石として考察することが必要。


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