ラベルが嫌いな話
書きかけ。
ほとんど言葉の揚げ足取りなんだけど、自分はラベルが嫌いなんだなと気がついた。アート思考とか、デザインシンキング とか。そういうやつ。ああまた新しい言葉考えちゃったんだ、と思う。内容の話ではない。自分なりの考えを持とう、とか顧客の立場に立とう、とか、そのための手法とか、そういうのは基本素晴らしいと思う。
自分の役名に書いてあるUXデザインという言葉も正直好きじゃない。
ユーザの体験をデザインする。「あなたの体験をデザインしますね」って言われるとちょっと嫌な感じがする。いや、いいです、と断りたくなる。
「相手に嫌な思いをさせない」、とか「ちょっと喜んで欲しい」、「役に立つものを作りたい」みたいに分解するともう少ししっくりくる。そんないい人っぽいことでなくても、「ユーザがもっと買ってくれる仕組み作り」とかでもいい。
ラベルが嫌いなのは、具体的なところをぼかして実際の姿よりも大きく見せたい感がするからかもしれない。
もちろんラベルには意味がある。概念に名前をつけるのは普通のことだ。たくさんのことをまとめて一言で表せるのは便利だし、正しい要素の組合わせはバラバラの部品よりも価値があるのも確か。自分の仕事が何かと聞かれたら相手と場面によって「UXデザイン」とか「プロダクトデザイン」と答えることもある。ある程度共通の理解がある場合には便利だから。
自己矛盾するようだが良い名前をつけてワクワク感を煽るみたいな手法も否定しない。手法は否定しないけど、冒頭にあげた言葉達は自分に対しては失敗しているということなんだろう。
こないだ面接で、「自分はプロダクトデザイナーなので、UXデザインを超える仕事をする」みたいなプレゼンをする人がいた。そういうのは虚無だなあと思った。
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