試験まで時間がないのにぃ―!!
高校2年生が2人、歩道を歩いていました。右が純一、左が晴彦。
2人は同級生で、しかも家が近いので、朝はいつも二人で歩いて
通学しています。片道15分ほどです。
今日は、2学期の中間テスト。2人は英単語やイディオムを、
歩きながら一生懸命暗記しています。
純一は、前の方から絶世の美女が、
しゃなりしゃなりと歩いてくるのに気がつきました。
「おい、見ろよ。すごい美人だぜ」
純一は晴彦の肩をたたきますが、晴彦は暗記を続けたまま、
振り向きもしません。
「わあっ。近づいてきた」