Claude 3.5 Sonnet「Artifacts」検証してみた
BtoBセールスAIサービスを提供する株式会社アウトラウドの共同創業者 取締役COOのさとまつです。
当社は、生成AIを活用したBtoBエンタープライズセールス特化型のAIスタートアップです。日々、海外製の生成AIスタートアップのリサーチや面白そうなツールに関しては実際に触ってみています。今回はAnthropic社のClaude 3.5 Sonne の新機能「Artifacts」です。さっそく見てみましょう。
Artifactsの機能をonにする
デフォルトoffになっているため、ログイン後のホーム画面でArtifactsの機能をonにするかの枠があります。（Try it Out）そこからArtifactsをonにしましょう。
セールスコーティング
PDF形式の製品資料（10枚程度）をアップロードし、今回は役割としてプロの営業マネージャーであり、エンプラセールスが得意であることを与えました。顧客を大手製造業としたときの提案シナリオを考案してもらいます。
画面２分割されてます。左にチャット形式、右にDocument形式で今回の成果物を出力してくれました。
ホワイトペーパー/簡易web作成
次はせっかくなのでホワイトペーパーを作成してもらいました。プロンプトはシンプルに入れるべき項目を指示し、不足があれば適宜追加する形。
シンプルなテキスト情報がまとまった形で画面左側に出力されました。このファイルはmd形式でダウンロードや、コピーが可能です。まだ、意図した出力でないので、プロンプトを工夫してみます。
今回はLPの形で出力を依頼しました。依頼とともにコード（HTML)が一気に生成され、完成するとPreview画面が表示されます。これもまだあまりオシャレじゃないので、再度トライ。
webサイトデザインの形式でくださいと指示。ようやくシンプルなデザインを持つ簡易webページが作成されました。
ここでFree版利用のためアラートが表示されました。チャットごとに文字数リミットがあり、新しいチャットを立ち上げる or アップグレードが必要となりました。
SaaSのUIデザイン・コード生成
Claude 3.5 SonneのUIのスクショをとり、似たようなwebデザイン考案を依頼してみました。シンプルなwebデザインをReactで一瞬で作成。
実際に画面内に架空データを入れ込んだ形でUI/UX生成を依頼しました。
想像以上に日本語の意図を汲み取り、成果物を出してくれたのはすごい進化。
総括
Claude 3.5 Sonne の新機能「Artifacts」の良さは以下２点です。また、Artifacts機能ではないですが、他モデルと比べてClaudeの日本語対応の能力はやっぱり高い印象でした。
1.並列ウィンドウにて成果物と会話を分離表示
成果物が会話の中に埋もれない。成果物が画面右側にあり、画面左のチャットにおけるAI回答にその解説があることで、ユーザーは意図を汲み取りつつ成果物を確認できることが便利な印象。
2.AIによる成果物を起点としたタスク遂行
単なるチャット型インターフェースだけでなく、成果物が別途画面上に用意されていることで、細かい切り替え動作を必要とせずに成果物のプレビュー、コードの確認が可能。さらに画面右の成果物のバージョン管理がされているため、チャット画面をスクロールして探す必要なく便利。
一方で冷静に出力状況を見ると、まだ業務レベルで使えるユースケースは限定的かと思います。提案書やホワイトペーパー作成などの一定の型やディテールを要するものはClaude 3.5 Sonneだけでは難しいでしょう。
ただし、既存SaaSやwebデザインなどのスクショを撮影して、それを起点とした類似UI作成（コード生成）、修正点を指摘してもらいつつPDCAを回す。などはかなり効率化できるかと思います。
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