山田隆夫『笑点』でキングになる！ 先月のテレビを振り返る！ ブロス探偵団・定例テレビ調査報告書【2020年9月】

「改編期」で季節の移ろいを感じ、勝手に慌てるブロス探偵団が「9月」のテレビを振り返る定例テレビ調査報告書「第5回」。「笑点キング事件」や「アマタツの謎のスペック」、「瀬下と濱家」に「井上咲楽がボイルしたアレ」と、改編期にもしかしたら重要視されるかもしれない報告が集まっております。

文／ブロス探偵団

＜プロフィール＞
ブロス探偵団とは、1987年のテレビブロス発刊時に発足した、テレビを観察し小ネタを見つけてはほくそ笑む謎の集団。番組表の隅から愛あるツッコミを叫んでいた彼らが、TV Bros. note版にもまさかの招集。かつてはナンシー関も在籍したという噂だが、メンバーの総数は編集部の誰も知らない。

9月9日（水）後11・15
『家事ヤロウ!!!』（テレビ朝日）

人柄も良さそうだしなぁ

家事力が未知数な芸能人が料理にチャレンジする企画で、意外な才能を見せたのが気象予報士の天達武史。トマトソースから手作りするオムレツを手際よく完成させ、バカリズムから「オムタツ」と絶賛（？）されていましたが、実は彼、ファミレスの厨房で9年間アルバイトした経験があり、その時に調理師免許を取得。気象予報士の資格をとったのも、店の客足に影響を及ぼす天気を自分で予測したかったからなのだそうな。おまけに元高校球児で俊足とか…謎にハイスペックだな。
【探偵団（ア）】

9月10日（木）後5・00
『5時に夢中！』（TOKYO MX）

深いような、深くないような

“プロ奢ラレヤー”に関する新聞記事を紹介した流れで、「本気になれば僕も365日奢られて生活できると思う」と豪語した黒船特派員のジョナサン・シガー。奢ってもらうには「プライドを捨ててバカになること」がポイントだとか。よくある「バカになれ」系の自己啓発の話かな～と思ったら、ジョナサンいわく、理由は「人って、バカを連れて歩いてるのが好きだから」だそうです。バカを連れ歩くのが好きなバカに好かれるバカになれ、ってことか…。
【探偵団（ア）】

9月13日（日）後5・30
『笑点』（日本テレビ）

キング爆誕！

冒頭で笑点メンバーに続いてお馴染みの自己紹介あいさつに臨み、「座布団運んで36年ですよー！ キングオブ・山田隆夫です！」と快気炎をあげ、笑点メンバーをキョトンとさせた山田隆夫。「本当はね、“キングオブ・座布団運び”って言いたかったんですよ」とすかさず春風亭昇太にフォローされる運びとなったが、このイージーミスを機にもう「座布団運び王」という凡庸な称号ではなく、「山田隆夫王」とあがめてもいいんじゃないでしょうか。なんなら「山田隆王」に改名してもいい。
【探偵団（井）】

9月17日（木）後11・30
『アメトーーク！』（テレビ朝日）

有吉ゼミ、もう撮ったよね！？

『アメトーーク！』の「東京って難しい芸人」で、いつの間にかすっかり年を取り哀愁の漂った天竺鼠・瀬下が、同期のかまいたち・濱家の好アシストで『有吉ゼミ』（日本テレビ）出演に向けて激辛料理を食べて猛アピール。だけど、完食後の画が衝撃的で、ゴールデンに向くかは謎…。真っ赤な食べ物を食べたのに、口から白い何かが出ていて、毒を盛られたようだったんだよな。激辛以外のオススメとして紹介していた“素手でカボチャ割り”も見たいけど、体力的に賞味期限がありそうだから急いで。
【探偵団（岩）】

9月23日（水）後6・25
『水バラ ローカル路線バスVS鉄道乗り継ぎ対決旅5 函館～洞爺湖～小樽』（テレビ東京）

北海道グルメも霞む飲食シーン

村井美樹率いる鉄道チームにアルコ＆ピース・平子祐希と共に参加した井上咲楽。道中、おもむろにマイバッグから取り出した食用カイコをスナック感覚で口に運び、「昆虫食が趣味」とのたまう強烈なつかみを見せた井上は、この番組の醍醐味であり、勝敗を左右する重要な徒歩移動の最中に虫捕りに興じるワンマンプレイに走り、挙句、捕ったバッタやクモをボイルしてアイスにトッピングして食す驚愕プレイを見せつけた！　本筋と無関係な所で爪痕を残した井上だが、果たして再び乗車のお呼びが掛かる日は来るのか！？
【探偵団（井）】

9月24日（木）後7・57
『ネーミングバラエティー日本人のおなまえっ！』（NHK総合）

9月27日（日）後8・30
『スナック 胸キュン1000％ ママこの人つれて来た！』（BS12 トゥエルビ）

1年8カ月で38人の「あの人」が出演

『日本人のおなまえっ！』に「君は1000％」のカルロス・トシキが登場。今はブラジルのニンニク工場で働いていて、ミッツ・マングローブいわく「ニンニクの収穫が終わると、ほぼほぼ毎年来日してる」らしい。そこで思い出したのが『スナック胸キュン1000％』。ちょっと軽めのあの人は今的な番組だったのに、カルロスの出演はないまま、おなまえの3日後に終了してしまった。オファーしたのかどうかとか、 一発屋ウォッチャーとしてはモヤります。
【探偵団（宝）】

9月26日（日）後7・00
『キングオブコント2020』（TBS）

相方は刑事役の多い今野浩喜

『キングオブコント2020』の「王者はライス以外全部売れてる」「ライスは台所でしか見てないです」で思い出した、本当の黒歴史である2010年の第3回王者、キングオブコメディの高橋健一。今年の決勝もいくつか犯罪ネタがあったけど、いつも笑ったあとに一瞬だけネタじゃないリアルを思い出し、審査員のバナナマン・設楽とも仲良かったんだよなぁと振り返ってしまうのが探偵団員としてつらいところ。現役でやれてるんだから、ライスは頑張ってくれぇーい！
【探偵団（川）】

9月27日（月）後9・00
『逆転報道の女 FINAL』（テレビ朝日）

ギョギョッ！？ さかなクン殺人事件

『逆転報道の女FINAL』に「魚が大好きな水族館ハカセ」という登場人物が。バラエティーで人気者に、という設定からも、さかなクンを連想させたが、まさか犯人じゃないよねと思ったら、女性を3人も殺した犯人だった。さらに、政治家の娘を人質にするなど、なかなか本格的。実在する有名人を連想させるキャラが出てくる刑事モノってよくあるけど、真犯人というパターンは珍しいよね。さかなクン本人もこれには「ギョギョギョッ」だったりして。
【探偵団（宝）】

＜さ～て、来月のテレビは？＞

『ミニドラマ　きょうの猫村さん』（テレビ東京）が9月18日でとうとう終わってしまい、これからどうやって週の真ん中、水曜日を乗り越えればいいのさ！ 何さ！ 何さ！  と地面を猫村さんばりにカリカリしているみなさま。10月7日から『ねほりんぱほりん』（NHK Eテレ）が始まるよ！　シーズン5も「“世界一”のグルメガイド本調査員」や「同人漫画家」「レンタルの彼女」などさすがのラインナップでございます。そして10月は、岡田惠和脚本でおくる有村架純×林遣都の『姉ちゃんの恋人』（フジテレビ）、万城目学原作の『バベル九朔』（日本テレビ）、浜辺美波×岡田将生の『タリオ　復讐代行の2人』（NHK総合）に玉木宏が元極道の専業主夫になる『極主夫道』（日本テレビ）、続編バンザイな『ルパンの娘』（フジテレビ）などなど、秋の新ドラマも続々。ちなみに唐沢寿明がジャック・バウアーになる米国ドラマ『24-TWENTY FOUR-』の日本リメイク版『24 JAPAN』（テレビ朝日）は、10月9日スタートです。トニー・アルメイダは池内博之であることをお伝えしておきます。

※毎月初旬更新予定

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