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伝説はここから始まった。Twitter世界トレンド1位を記録したタイドラマ『2gether』がいよいよ幕開け!

世界中を涙と胸キュンの沼に落とし込んだタイ発のドラマ「2gether」。7月31日より楽天TVで配信がスタートしたことを記念して、最終話までの全話レビュー連載をスタートします! 書き手は、ご自身もタイドラマ沼に落ちた、ライターの横川良明氏。プロの書き手として冷静と情熱の間を彷徨いながら、横川氏が「2gether」と共に毎週金曜を駆け抜けます!

文/横川良明

よこがわ・よしあき●演劇とテレビドラマを得意とするライター。初のインタビュー本『役者たちの現在地』(KADOKAWA)が発売中! 電子書籍『俳優の原点』(ライブドアニュース編集部)も発売中。

いいドラマは、夢を見せてくれる。それも、とびきり甘くて、醒めない夢を。

今、世界中で熱狂的な人気を集めるドラマ『2gether』は、そんな夢見る気持ちを味わわせてくれる極上のラブコメディ。

2020年2月よりタイのGMMTVにてオンエア。さらに、国内放送終了後は英語字幕付きで公式YouTubeチャンネルにて無料配信されるという石油王並みの大盤振る舞いにより、世界中でファンが急増(現在、日本国内からはYouTubeでの視聴はできません)。

日本でもまるで白旗を揚げるように、Twitterのアカウント名にタイの国旗を掲げる人が続出し、今や『2gether』をはじめとしたタイドラマはブーム爆発5秒前。そのカウントダウンを後押しするように、このたび火付け役となった『2gether』の先行配信が決定。本日、7月31日(金)から、毎週金曜に楽天TVで1話ずつの配信がスタートしました。

かく言う私も『2gether』沼にどっぷり落とされた者のひとり。ある日突然今まで1ミクロンも知らなかったタイのことをまるで母国のように愛するようになり、「wwwww」と草を生やす代わりに「55555」と打ち、次々と海外からグッズや雑誌を買いあさるように。

おかげで出費は増えましたが、心の幸福度は急上昇。コロナ禍で先の見えない毎日ですが、『2gether』のことを考えるだけで夜もぐっすり眠れます。

そこで、この幸せを日本中にお裾分けするべく、今回から全13話を完全レビュー。このキュートでラブリーな『2gether』の世界を全身全霊をこめて布教させていただきます!


最高に顔がいいふたりの、最高にキュンとなるラブコメディ


<第1話 あらすじ>
大学1年生のTine(Metawin OPAS-iamkajorn/通称Win)は女の子が大好き。けれど、これまで何人もの女の子と付き合ってみたものの、いまいちしっくり来ない。この新しいキャンパスできっと運命の相手を見つけてみせる。そう意気込むTineは、モテたい一心でチアリーディングチームに所属する。
ところが、そんなTineに告白してきたのは、男の子のGreen(Korawit Boonsri/通称Gun)。TineはGreenをあきらめさせようとあの手この手を尽くすものの、ゴーイングマイウェイなGreenは一向にめげる気配がない。困ったTineは、Greenも思わずあきらめるような人気者に偽の恋人になってもらおうと計画する。その相手こそが、学内イチのイケメン男子・Sarawat(Vachirawit Chiva-aree/通称Bright)だった…!


あっという間の第1話を見終えて、最初に浮かぶ感想は「は〜〜〜〜。最高に顔がいい(永眠)」。

とにかくこの『2gether』、TineとSarawatの顔が良すぎて、今自分が何を見ていたのかちょっと正気を失うレベル。え? こんな顔のいい男の子ふたりがカップルとか大丈夫? 実はこのあと追加で30万とか請求されない?って思わず不安になる。

こちらがSarawat役のBrightくん。若い頃の長瀬智也さんと柏原崇さんに吉沢亮さんをミックスさせたような、世界最高峰のイケメン。現代のアフロディーテです。

こちらがTine役のWinくん。平野紫耀さんと岡田健史さんがフュージョンしたらこうなったというような、日本人にも親しみやすいキュートなイケメン。ポケモンだったら真っ先にゲットしたい。

つまり一言でイケメンと言っても、お顔のジャンルがまったく正反対なところが、このふたりのカップリングの良さ。Brightくんが高貴なバラなら、Winくんは元気なひまわり。Brightくんが孤高のオオカミなら、Winくんはさみしがり屋のウサギちゃん。

タイプが正反対だから、必ずどちらかにはハマるし、どちらかにハマるとなぜか気づけばもうひとりにもハマる。ホンマおっそろしいふたりやで……。

【※ネタバレ注意。ここからストーリー本編に関する内容です】


そんなTineとSarawatの出会いが描かれたのが、この1話。正体不明のSarawatを追いかけ、キャンパスを疾走するTine。そして、ついに彼を見つけ、目と目が合った瞬間、伝説のドラマが始まったーー。

そっけなく立ち去ろうとするSarawat。必死になって呼び止めるTine。だけど、うまく言葉が出てこない。ただ時間だけがまどろっこしく過ぎていく。そして、しびれを切らしたSarawatがTineに放った衝撃の台詞。

「そんなに見つめられたら、落ちるまでキスするぞ」

はあ????????????

いったいどういう思考回路してたら、そんな台詞が出てくるの???? しかも公衆の面前で。というか、あの迫力の顔面に至近距離でそんなん言われたら、難攻不落の大坂城も一瞬で落城じゃい。

けど、この台詞が決まった瞬間、『2gether』の世界が見えた気がしました。このいい意味でネジの飛んだワールドが、『2gether』の魅力。おかげで見ているこちらのネジもゆるゆるになって、思わず顔が真っ赤になったり、黄色い声が上がったり、桃色吐息が漏れ出たり、もう心模様が色とりどり。『2gether』と出会うまえと出会ったあとでは確実に世界の彩度が上がってる。単調だった私の日常を、『2gether』が一気にビビットにしてくれました。


BrightとWinが繰り出すときめきの爆弾に、心は常に燃えさかる


意地になったTineは、Sarawatになんとか偽の恋人になってもらおうと躍起になります。車を運転しているSarawatを自転車で追いかけたり。Sarawatのスマホを無理矢理盗もうとしてぶっ壊したり。可愛い顔してこのTine、やってることはなかなかひどい。

でも、それが全然マイナスにならないのが、Tineのキュートさのなせるワザ。Greenに睡眠薬を飲ませようとして間違えて自分が飲んじゃったり、自分のことをシック(洗練されていてオシャレ)な男だと言い張りながら、周りの女の子にまるで相手にされていなかったり。愛されおバカ感が盛り盛りだから、ついいろんなことを大目に見ちゃう。

そんなTineと、無責任なアドバイスや作戦でTineをけしかけていく悪友たちが、このドラマをポップで見やすいものにしてくれています。

Greenを追い払おうとするTineが、こっそり手を交通整理のように動かしていたり。暴漢のフリをしているPhuak(Pluem Pongpisal)の持っている武器がトイレブラシだったり。細かい小ネタもいろいろ盛り込んでいるから何度観ても楽しいし、観れば観るほど彼らのことが好きになる。

そして、今のところ恋愛感情なんてまったくないように見えるTineとSarawatがここからどんなふうに恋におちていくのかが何よりの見どころ。夢の中とは言え、すでにこんな甘々なシーンも。

人前ではくすりとも笑わないSarawatですが、チアリーディングチームの集まりで自己紹介がてら一発芸のようなものをさせられているTineを見て、なんとも優しげな笑顔を見せます。しかも、バカにされたと怒るTineにさらりと一言、「可愛かった」と。

もう1回いきますね。

はあ????????????

なんでこの人はいきなりこういう爆弾級のフレーズをぶっこんでくるの? テロなの? テロリストなの?? もう普段のクールなSarawatとギャップがありすぎて、1話目からすでに心は焼け野原。たぶんもう2つくらい屍が転がってる。

そして、おそろしいことに回を重ねるごとにふたりが投げてくる爆弾の破壊力はどんどんアップしてくるので、どうかこれから初めて『2gether』をご覧になる方はご注意ください。

今、私から言えることはひとつ。全13話にかけて、ときめきの爆弾が降り注ぐこのBrightWinロードを駆け抜けた先には、きっともうBrightWinなしでは生きていけない骨抜きの体にされているはず。

そんなおそろしくも幸福な夢物語が、今ゆっくりと幕を上げたのです。

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