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文章が書けなくなった自分を救った一冊の本――【作家になる方法】

去年の夏頃に仕事の人間関係でちょっとしたトラブルがあり、疲労や仕事のプレッシャーに押し潰されたせいもあってか、筆がとれなくなってしまっていた。
全く書けなくなったわけではない。
文章を書くのが面倒臭くなったわけではない。
ネタは思いつくけれど、うまく文章を綴ることができない。
自分が納得する文章が書けない。

創作は私のストレス解消の一つでもある。
そのため、ストレスを創作にぶつけることができないという状況は仕事にも大きな悪影響を及ぼした。
「このままではいけない」
そう思っても、どうすればいいのかわからない。
読書して気分を変えようにも気分が乗らず、アニメや映画も途中までしか見ることができない。
外出することすら億劫なのに、家に閉じこもっているのも辛い。
スマホゲームのログインすらできない。
好きなことをして気分を変えたいのに、どうしても手がつけられない。
自己嫌悪と焦りによる悪循環にずぶずぶと落ちていく中、年が明け、今月に入ってから私は一冊の本と出会った。

楽天ブックス: 作家になる方法 - 千田琢哉 - 9784866676654 : 本 (rakuten.co.jp)

私は主に文を書くのだが、オリジナルも書けば、いわゆる二次創作も書く。
オリジナルであれ二次創作であれ、まず目を通す読者は自分なのだがら、自分が納得できる文章でなくてはならない。
そのため、文章の書き方にまつわる書籍を購入しては読んでいる。
「そういえば書けなくなってから読んでないな」
白い表紙に大きく印字された本のタイトル。
シンプルだからこそ目を引く本を思わず手に取り立ち読みすると、とても読みやすい。
「これなら読めるかも」
書店の中、書棚の前を右往左往し、結局自分の直感に背中を押されて購入。
内容はどちらかというと小説家向きでは泣くビジネス書などを書く作家向けであったが、文章を書く人間にとってみれば厳しいが丁寧で、まるで大学で講義を受けているようだった。

読了した後の私は創作意欲を取り戻していた。
影響を受けやすいだけかもしれないが、「作家になる方法」に出会えたおかけでこのとおり、文章を書けている。
現在は公募ガイドでおもしろそうな企画や公募を見つけると、手帳に公募の名前と締め切りを記入し、いつでも確認できるようにしている。
そして、たとえ締め切りが間近に迫っているとしても、現在の自分に書けるものであるならば書いている。
自分に書けないテーマを無理に書こうとするのではなく、あくまで現在の自分が書き上げることができるものを書き上げる。
公募用の作品ばかり長時間書いていると息が詰まったり思考が停止してしまうので、執筆の時間を決めている。三〇分書いたら休憩し、また三〇分書く……。その繰り返しである。
挑戦してみたい公募はたくさんある。今年は執筆が中心になるかもしれない。
執筆していると自然と口角が上がるし、気分が良くなる。
やはり私は文章を書くのが好きなんだ、と再認識した。

「作家になる本」に出会えて良かったと心から思う。
この本を買わないと後悔するという自分の直感を信じてよかった。


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