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講演会エージェントが考える講演会の魅力~12年間の現場を経て①~

企業が数十万、数百万というお金を出してなぜ講演会を開催するのか?

私は2012年から講演依頼.comというサイトを運営している㈱ペルソンにて会社員として12年ほどこのビジネスに携わっています。(飽き性でなかなか続かないことの多い私ですが、干支一周経過したと思うと感慨深いです)
とはいえ、世の中には多くの講演会エージェント会社があり、私よりももっとベテランの方もいらっしゃいます。
私自身まだまだ未熟者ではあるのですが、
講演会の魅力はどこにあるのか?飽き性なのになぜ続けられているのか?ということ等を振り返ってみたいと思います。

この記事を通して企業や学校が主催するBtoBの講演会ってこんな感じなんだとイメージを持っていただけると思いますし、また、なかなかマイナーな仕事ではありますので、こういう仕事もあるんだと就職・転職活動をしている方の参考にもなれば嬉しいです。


講演会の魅力

私自身これまで2,500件以上の講演会に携わりました。独断と偏見の部分もあるかと思いますが、主催者さまと講師さま(講師事務所さま)とリアルにやり取りをする中で感じている講演会の魅力をまとめてみたいと思います。

情報クオリティと純度の高さ

まず私が考える講演会の魅力は、情報クオリティと純度が高いことです。

私たちの1日に接する情報量は、平安時代の人達の一生分、江戸時代の人達の一年分とも言われているようです。(参考記事:一流企業でなぜイノベーションが起きないか 革新を阻む壁の正体
また私たちは1日に3万5,000回も決断をして生きているようです。(参考:ケンブリッジ大学Barbara Sahakian教授の研究)

現代では、普通に生きているだけでスマホなどから情報がどんどん入ってきますし、発信者の敷居が低いからこそ世の中には沢山のフェイク情報も多く溢れています。
ある情報があり、正しい、間違い、良い、悪い等、人によって考え方が分かれる部分もありますが、少なくとも混沌の中から出てくるフェイク情報はキャッチしたくないと思うのは自然ではないでしょうか。
 
SNSなどのネットに加え、従来からのメディアであるテレビや新聞、ラジオ、雑誌など多くの情報に私たちは日々触れているからこそ、情報の質には拘りたいところです。

そこで私は講演会こそが上質な情報を純度高くキャッチできる場の一つであると考えております。

まず講演会(特にBtoB)に登壇する講師は、基本的に名前も顔も公にしている方で、キャリアや実績もある方々です。(私も講師登録をしておりますがそれは除外します(笑))
そして、企業側も講師選定をするにあたっては社内などでも稟議が行われるので、ある一定の洗練された情報提供の場となります。

また、60〜90分程度の持ち時間が与えられるので、その時間内で登壇者は起承転結をつけ、予め主催者側と決めたテーマに基づいて話を展開します。
基本的には受講者の録音録画も禁止となるので、雑音もなく、切り抜きや編集が行われるリスクもないですし、講師側としてもメディアからの規制なども気にすることなく話したいことを話せる貴重な場となります。

講演会は拡散要素が少ないからこそ、安心して目の前の人に対し制限なく情報を届けられ、受講者もそれをキャッチできるという性質を持っています。

例えば、オリンピックを経験したトップアスリートから学ぶモチベーションアップ術やストレスコントロールというような講演も多くありますし、
世界情勢について、ニュースやSNSでは様々な情報が飛び交っているけど、実際のところどういう状況なのか、経済アナリストやジャーナリストに話してもらうということもあります。
多種多様なテーマに基づいて、その主催者様受講者様にとって必要な情報をダイレクトにお届けできる場となります。

一方で私は、現代においての上質な情報入手の一つは読書だと考えております。しかし講演会の場合はその登壇者を3D+α(+αというのは音声や画像では伝わらないその人が醸し出す雰囲気なども含めているため)で感じられるからこその多次元的情報を得られるので、読書とは違った良さを持っていると思います。
※文字情報としては読書にはかなわないので、講演×書籍が現代のベストコンビネーションだと言えます。

上記に挙げてきたように、情報の純度とクオリティが担保されるこの講演会というものは現代社会だからこそ非常に魅力要素の強いものだと改めて深く感じずにはいられません。

次回予告

次は、VOL.2として「講演業界で働く魅力」について振り返ってみたいと思います。

少しでも面白いなと思う方がいらっしゃったら、是非スキやフォローもしていただけると幸いです!
ではまたお会いしましょう!

マイプロフィール:土橋昇平





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