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オイパラ不動産日記🐰6日目(崖と平屋の両天秤編)

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今日も今日とて物件めぐりである。

朝から不動産仲介業者の店舗に向かうと、レインズというお国が主導する物件検索サイトから条件に合いそうな物件をこちらが選び、仲介業者が内見案内をするという流れになった。

なお、レインズとは不動産取扱業者しか閲覧することが叶わない特殊なサイトにつき、おれのような素人にとっては願ってもない申し出なのだ。

結果、丘陵地を切り開いた住宅街の崖上にそびえ建つ800マン築30年リフォーム済み物件と/車で一時間ほどの田舎町にある360マン平屋築50年オーナーチェンジ物件を見ることとなった。

なお、後者については居住中のため、外からコソーリ見ることしか叶わない。どうせ内部を見れないならば案内者は不要なので、前者のみ案内してもらったところで、仲介業者とは現地解散する運びとなった。

結果から述べると、この二つの物件は同じ中古物件でも大きく性質が異なり、一長一短であるゆえにたいへん勉強になった。

1.崖上800マン築30年リフォーム戸建て

売り主は不動産業者であり、フルリフォーム済み、同時に8.5マン/月で賃貸募集しているという。先に賃貸が付けばオーナーチェンジ物件としてさらに付加価値を付けようという目論見であろう。さすがプロっぽい。そして、この家賃の高さはもちろん魅力だ。

場所は山の上だがキチンと整備された区画であり、道もさほど走りにくくはないが、急峻な坂道もそれなりに多く、生活には車やバイク、最低限電動自転車くらいは必須と思われる。年寄りにもあまり優しくない土地といえよう。

リフォーム物件とあって物件内部も非常に綺麗であったが、ガレージが少し低くておそらく150cm程度しかない。フィット/デミオサイズでギリギリ。中型車以上や、軽でもハイルーフタイプの車は入らないだろう。

そこが少しネックではあるが、ベランダからの眺望は実によろしい。建蔽率は思い切りオーバーで敷地にみっちり建物が建てられており、庭などの余地はまるでない。庭木邪魔やから要らんけど。

売り主が業者のリフォーム済み物件というのはかなり指値の通りにくい条件なのだが、それでも実質利回り12%くらいは期待できるし、20年くらい持ってくれれば2000マン近く収益が見込めることになる。

買い候補の一つとして保留するものの、懸念材料が無いわけではない。崖上物件につき、基礎の下には擁壁が組まれているのだが、これが古いものだったりすると、破損リスクがかなり心配だ。

そして、擁壁の修繕費はすこぶる高い。崖が高ければ尚更だ。しかも地震保険対象外である。なんと恐ろしい素人殺しのトラップであろう。不動産はこの手の罠が多過ぎるので、いくら勉強してもし足りないのだ。

この物件が巧妙なのは、建蔽率ガン無視で敷地面積いっぱいに建てられており、両隣も同じ作りであるため、表からはまるで崖物件に見えないことだ。

そのことを知らずに内見に挑み、2階裏側のベランダに出ると市街地を眼下に一望できる絶景が広がる。「あら素敵」となってアッサリ購入、その数年後崖物件のリスクを思い知る羽目になるかも知れない。

よって、比較的堅固なRC造などの擁壁であることを確認してからの最終判断になると思われる。またおれは先輩大家の指摘にてそのリスクに気づくことが出来たが、普通の居住目的だったならばきっとそれは難しいことだろう。

また、フルリフォーム済みにも関わらずガレージ天井に僅かなひび割れを発見したので、これは交渉材料にしてみるつもりだ。

2.田舎町平屋360マン築50年オーナーチェンジ物件

物件のあった場所についてはなんというか相当特殊であった。スキー場を西に抱え、海水浴場を東に抱えるというレジャーにはもってこいだが、普段は人も家もまばらという土地である。

とはいえ、古い街並みばかりかというとそうでもなく、ときどき新しい家も見つかるため、人が出て行ってばかりということもなさそうだ。その代わりといってはなんだが老人ホームはたくさん見つかった。

また、近くの借家もさして多くない。ライバルが少ないのはいいことだ。とはいえ、実際現地に着いてみると道は細くて少しややこしく、周りにも空き地と空き家が目立ったのは少し気になった。

当該物件の長所としては敷地面積が広いぶん平屋なのに4DKが建ち、さらに駐車場は3台分という大盤振る舞い。

現在の入所者は30代の女性一人暮らしということで、田舎で隠居するには早過ぎるし、一人で暮らすには少し広過ぎる家でもある。スキーガチ勢とかならまだわからんでもないが、入居者の属性や居住事情なども気になるところだ。

一方で、この物件のネックは家賃が4.5マン/月と安めであることと、やはり築年数の古さ、周りの衰退速度などが挙げられる。

築年数が古くて家賃が安いと、いくら現状の利回りが高くとも突然の大修繕によって費用が嵩み、回収が難しくなるということだ。

さらに、我が家からもやや遠いため何かあったときに訪問することが面倒でもある。労多くして功少なしということにもなりかねない。

また、さびれゆく土地柄であるため入所者がついてるうちはまだいいが、出て行った後に客付けとリフォーム費用に苦しめられる可能性だってそこそこある。

同じ戸建てでもこれほど違いがあって延々と悩まざるを得ないわけであるが、そうは言っても「貸してよし、売ってよし、住んでよし」の三方よし物件なんてものはそう簡単に見つからないので、買うとなったらある程度リスクを取りながら決断しなければならないのだ

次回につづく。


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