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オフパコ☆メモリアル(デビュー編・その2)

その1はこちら 

 地元から車を飛ばして二時間ほどのその会場は、こじんまりとしたライブハウスであり、その日の観客のほとんどは彼女の通う音楽教室関係者のようであった。

 薄暗い会場の中で、ステージにはスポットライトが浴びせられており、生徒らしき男女が次々と登壇しては、様々な楽器の演奏や歌唱訓練の成果などを披露していた。

 そして、いよいよ彼女の出番がやってきた。

 彼女がステージに上がると、明らかに会場の空気が変わって周りからは嘆声が漏れた。女性客からの「カワイー!」という声もチラホラ聞こえる。

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