ショートストーリー「闇に恋しただけ」(♥)
こんばんは〜。つるピカです。
ひとまずちょっと山超えたかな?(・∀・)ニヤニヤ
と、いうことでやってくぜよ。
楽しんでね。❤(ӦvӦ。)
「闇に恋しただけ」
そっと瞼を閉じると夜になった。
真っ暗に染まる視界。
そのうち僕も真っ黒に染まってしまう。
手をのばすと掴めるものは闇。
ああ、なんて美しいのだろう。
僕は闇に恋をした。
真っ黒で、不変的で、輝いている闇に。
手をのばすと掴めるものはそんな愛しい闇。
ねえ、
君はいつだって僕の手を取ってくれる。
目には見えない手だけれど、包んでくれる。
そんな君に僕は恋をしたんだよ。
そう僕はただただ広がる闇に語りかける。
星が見えなくたっていい。
その美しい黒が僕を癒やすんだ。
そんな僕は、実は天使なんだ。
生まれたときには白い羽根が背中についていた。
重いよ。
まっさらで、汚してはいけないんだ。
この羽を持つことは、
愛と、自由と、その他の輝く生命の象徴になる
ということなんだ。
なのに、僕は
闇を見つけてしまった。
ある日のことだったんだ。
きっかけはほんの些細なこと。
他の天使に頼まれて光る宝石を採掘しに行った時。
採掘場のほんの少しの隙間から
君が見えた。
僕は見たことがなかったよ、
あんな完璧な黒を。
綺麗なまっさらな白しか知らなかった僕は
たちまち闇の虜になったんだ。
別に、後悔はないよ。
こんな天使を必要とする人がいるのかは知らないけど。
僕は自分のしたいように生きるんだって
決めたんだ。
いつか、僕の羽が
真っ黒に染まったって
闇という存在だけは
僕を肯定してくれるだろう。
だけど、これだけは言わせて。
悪い天使になりたいわけじゃないよ。
ただ、闇に恋しただけ。(♥)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?