『牡丹〜二輪の美しき花の宿命〜』EP.2
「お母様、死にたくなったらどうすればいいか教えてください。」
それは突然の告白だった。
「どうしたの、ルシウス。貴方らしくないわ。」
「…。」
我が息子であり今は亡き王の第一子であるルシウス。
そんな高貴な生まれでありながら今この子は死に急いでいる。
「申し訳ありません、忘れてください。」
ルシウスはそう言って少し悲しげな笑みを浮かべて見せた。
「はっきりおっしゃい。母が貴方の最後の砦になります。」
この子にはもう、自分をさらけ出す力が残っていないかもしれない。
でも、ルシ